Fizzy Love -春編-【S.M】 (ページ9)

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09.独特なフォントページ9

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「…ん？」

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んーーーーーって両手を伸ばしたら、体がスッキリするような感覚がして、頭が状況の理解を開始する。

教室はオレンジ色の後、紺色になりかけている空でほんのり暗い。

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「えっ…！待って、やばい、寝てた！？…日誌！！」

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状況を理解するや否や、一文字も進んでいない日誌を見て愕然とする。

やばいやばいと思いながら、人は崖っぷちになると本領を発揮するというように、びっくりするくらいサラサラとシャーペンが動く。

ものの１０分で日誌を書き上げ、ダッシュで職員室へ提出しにいき、担任からの遅くね？的な表情から逃げるように、鞄を取りに帰る。

ほとんどの教室が日直がしっかりと鍵を閉めた状態になっていて、そりゃそうだって思いながら４組の鍵も閉め帰ろうとすると

２つ先の教室の扉が空いてるっぽいことに気づく。

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「６組…鍵閉まってないけど…コレ大丈夫なのか…？」

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明らかに誰もいない教室で、鍵だけが閉まっていない。

日直やらかしたパターンか？と思いながら、教室に足を踏み入れると、１番前の席に適当な感じでスクールバックが置かれていることに気が付いた。

なるほど。まだ誰かいるのか。そう思いつつその席に近づくと、机の横のフックにかかる体育館シューズの袋にある名前に目がとまる。

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「…道枝じゃん…てか一文字目と最後のバランス…」

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名前を書くための範囲にフルネーム収める気で書いたか？と聞きたいレベルに４文字のバランスが悪すぎる

"道枝駿佑"の文字があった。

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