助け【十代】 ページ4
「お願いです! 僕と付き合ってください!」
数日前からAはある男に引っ付かれていた。同じブルー寮の生徒らしい。
Aの親友である天上院明日香は鬱陶しいそうな目をしている彼女にいつも声をかけてくれる。
「A大丈夫?」
「明日香……」
救いを求める彼女の顔に明日香は同情した。
そしていつも彼女に愚痴を聞いてもらうのだ。本人は頼られているようで嬉しいらしい。
「また何かあったら来なさいね」
「ああ。いつもすまない、明日香」
「何言ってるのよ。友達なんだから」
微笑む明日香に親友と言われ、Aは照れくさそうに目を逸らした。
翌日 今日も相変わらずAに愛の告白をする。よくもまあ飽きない男に彼女は対応する事も面倒になっていた。
━━━━だが、今日は違った。
「おい」
低く威圧のある声にAは振り向くと声を出した本人である十代が立っていた。
「な、なんだよ」
「そいつ嫌がってるだろ。止めてやれよ」
「ちっ……Aさん、また明日来ますね」
舌打ちをした男はAに笑顔で言うと十代を睨みつけながらいなくなる。
「大丈夫か?」
「あ、ああ」
「結構前から引っ付かれてたんだろ?」
何故彼が知っているのだろうか。Aは思考を巡らせ、恐らく明日香辺りに聞いたのだろうと1人で納得する。
「あいつまた明日も来るかもな」
「ああ……」
「お前相変わらず分かりやすいな。それと優しすぎる」
何故オレはダメだしされているのだろう、とAはつまらなそうな顔をする。
『クリクリ〜』
十代の相棒であるハネクリボーがAに頬擦りするのを横目で見ながら彼は口を開いた。
「なあ」
綺麗な黄色い瞳がAを見つめる。
「オレがお前の事、好きって言ったらどうする?」
まさかそんなことを言われるとは思っていなかったAは目を丸くした。
「なあ?」
鼻先スレスレまでグイグイと顔を近づけてくる彼にAはたじろぐ。
キスができるまで数センチの距離。
後頭部に手が回され、まるで逃がさないと言われているようだ。
Aは十代を軽く押して、その場を逃げ出した。
(……脈有り、だ)
予想外の彼女の反応に十代はその場にしゃがみ込んだ。
『全く。十代も素直じゃないなあ』
「別にいいだろ」
ユベルがふっと現れ、十代は頬に手を当てる。
ハルカさん、リクエストありがとうございました!
16人がお気に入り
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ハルカ - お願いしますm(_ _)m (2018年2月5日 15時) (レス) id: 04586e5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
衣深汰(プロフ) - ハルカさん» バレンタインに間に合うようにしましょうか? (2018年2月4日 23時) (レス) id: 51088f03f5 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - リクエストです4期の十代でバレンタインのお話をお願いしますm(_ _)m (2018年2月4日 23時) (レス) id: 04586e5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - リクエストです4期の十代で激甘のRのバージョンで主人公が十代に攻められてる感じでお願いしますm(_ _)m衣深さんが書ける限界までお願いしますm(_ _)m (2018年1月31日 10時) (レス) id: 04586e5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - 話とても良かったです(≧∇≦)また思いついたらリクエスト出しますね(≧∇≦) (2018年1月30日 16時) (レス) id: 04586e5ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:衣深汰 | 作成日時:2018年1月29日 22時