No.1 幼馴染�� ページ1
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Aは昔から“弱い者いじめ”が嫌いだった。
でも『何で？』『ヒーロー気取りか？』なんて聞かれて理由なんかなかった。
ただ嫌いなだけ、勿論差別も嫌いだ。
彼女には、幼馴染が二人いる。
一人は少し気弱だけど優しい男の子、
彼女は、彼をいーちゃんと呼んでいる。
もう一人は自信家、でも乱暴者の男の子、
Aは彼をかっちゃんと呼んでいた、恐らくもう一人の幼馴染、緑谷の影響だろう。
彼女にとってこの２人は初めて幼馴染という枠を作ってくれた人だった。
体力をつけるための日課であるランニングを終えたAはいつも通り緑谷の家に向かっていた。
向かうと行ってもご近所。２、３歩歩くだけで彼の家の玄関に着いた。
玄関から向かい入れた彼の母親、緑谷インコ。泣いていたのか目を赤くしていた。
それに気づいたAがタオルを渡すとインコは滝のように涙を流した。
インコに抱きつかれながら彼女は脱水症状にならないかと心配していた。
彼女は知っていた、緑谷出久が“無個性”だということを。
だが、“個性”がないからと言って軽蔑や差別など彼女はしなかった。
嫌いだったからだ、どちらも。
インコに水が入ったペットボトルを渡した後、Aは２階に上がり、彼がいるであろう部屋に向かう。
数回ノックしてから中に入ると彼が真っ暗な部屋で動画を見ていた。
それは古い動画で１人のヒーローのデビュー動画だった。
「いーちゃん、目悪くなるから止した方がいい」
「Aちゃん」
「？」
「僕も、カッコいい ヒーローになれるかなあ」
彼女は目を見開いた。
震えた声色でAを見る彼の目には涙が溜まっていた。
零れ落ちた涙は液晶パソコンの光でキラキラ輝いていた。
「一緒に、なろう」
今の彼女にはこれが精一杯だった。
だが緑谷出久にとってこの言葉でどれだけ救われることになるか、それは未来の話である。
それを聞いた彼は更に泣きじゃくりながらAに抱き着いてきた。
彼女は拒みもせず、背中をぽんぽんと軽く叩いた。その手つきはまるで自分の子をあやすようだった。
「ひっぐ…、Aちゃん…っ」
「よしよし…水だ、飲んでくれ」
たくさんの涙を目から零す彼を見て、Aは母親似なんだなと心の中で思っていた。
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衣深汰(プロフ) - meさん» 散々悩んでこれにしました、いきなり題名を変えてしまって申し訳ないです…！ (2017年11月11日 0時) (
レス) id: 51088f03f5 (このIDを非表示/違反報告)
me - だだだ題名が……っ (2017年11月6日 21時) (レス) id: 70174e0321 (このIDを非表示/違反報告)
衣深汰(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» おおっ！これは何かの縁…！ですな！面白いだなんて…嬉しいです！！頑張ります！ (2017年10月12日 20時) (レス) id: 51088f03f5 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - 誕生日が私と同じ…、初めて見ました！面白い作品です！頑張って下さい！ (2017年10月5日 14時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
衣深汰(プロフ) - 水の犬。さん» まだ話の筋書きはちょこっとしか出来ていませんが楽しんでもらえて嬉しいです！心配まで…ありがとうございます！！ (2017年7月13日 0時) (レス) id: 51088f03f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衣深汰 | 作成日時：2017年7月8日 11時
