・ ページ30
A「たまたま剛さんに会ったの。車で通りかかって」
常「ほんとにたまたまかよ…」
今の大希くん、私が説明しても受け入れようとしてくれない。
常「21時にAに連絡して返信来なかったのは何?寝てたわけ?あの時間に?早すぎない?」
A「寝たのは22時くらいかな。その前に私が眠くなっちゃって一緒にベットにいたから、それからスマホ見てなくて返せなかった。」
常「は、なに一緒に寝たの?」
あ、やばい。もっと声低くなった。
眉間の皺がより一層深くなり、大きく足を広げて左足に肘を置いてタバコを吸ってるけど、そこから見上げてくるその視線に思わず目を逸らしてしまう。
A「…うん」
大きなため息をついて、持ってるタバコに怒りを込めるように灰皿に押し付ける。
常「なに、ヤったの?」
A「……?」
思ってもいない一言に、私は返す言葉が出なくて黙ってしまった。
常「剛ちゃん女遊び辞めたと思ったんだけどな、Aに手出されたら話変わるわ」
A「ヤってない…よ」
なんかよくない方向に話が進んでる気がする。
常「あ?俺に連絡もしないで勝手に剛ちゃん家泊まって、21時過ぎのLINEにも返せないくらい濃い内容でしたか??」
A「…違うってば、してないってば。」
常「今から剛ちゃんのとこ行ってくるわ」
上着をとって本当に出て行こうとする大希くん。
A「…ねぇ違うってば!なんで話聞いてくれないの。大希くんなんか…大っ嫌い。」
常「……は?本気で言ってんの?」
少しだけ冷静さを取り戻すと同時に、悲しそうな、でもやっぱり怒ってる目をしてる。
常「…なぁ、本気で…」
少しずつこっちに歩いてくる大希くんと、少しずつ後退りする私。
でもすぐにソファーにぶつかってその拍子にソファーに倒れてしまう。
A「……ちょ、まっ」
すぐに私の上に大希くんが覆い被さってきて荒々しくキスをされる。
いっつもの優しいキスじゃなくて、少し雑なキス。
A「……んぅ、や、、」
常「だめだろ?俺のこと嫌いならちゃんと抵抗しないと。」
そんなことを言いながらもガッチリ両手をまとめて、足を絡ませて、私に話すタイミングなんて与えさせないくらい密着してきて、抵抗させる気なんてないくせに。
A「…ふ、やぁ、、んッ」
101人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きなこもち | 作成日時:2023年10月3日 1時