8匹目。 ページ9
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しかしそれは空元気ということがオスマンには分かったようだった。つーっと彼女の白い腕を伝っていく赤い鮮血。
酷く映えて見える。
「大丈夫じゃないでしょ。
ほら絆創膏。」
と近くのバッグからポーチを出し絆創膏を手渡しするオスマン。吉野は『いーよいーよそんなんなくったって。
いちいちやってたら日が暮れる。』
と適当にティッシュを数枚取り、ぺたぺたと器用に腕の血を軽く拭き取る。グルッぺンはどうすれば良いのか分からず彼女の腕をじっと見ていた。
『ほら早く次。
もう1匹か2匹はソファーの下にいるでしょ？』
と早く猫たちを外に出せと指示する。コネシマは罪悪感からかまた下の方へと篭もる。少し、ソファーから顔をのぞかせ、吉野のほうへ向かって鳴く。
kn「にやぁ……(すまん……)」
とか弱い声が3人の耳に届く。吉野はコネシマの意図をくみ取ったのか『んー、こねしまも大丈夫そ？』なんて心配する程だった。
『後でチュールあげるねー。』
『ほら黒木はよ。』
と声色が変わる。まさにコネシマにかけていた声は“猫なで声”であった。
グルッぺンは彼女の性格を知ってか特に怪我についても言及せず次に目に付いたショッピを手に取る。
コネシマと同じくらいの大きさ。毛長であるがゆえもう少しスレンダーな気もするが。彼の毛色は髪の毛と一緒の茶色。少しくせっ毛なところまで酷似していた。
目はもちろん紫。キラキラと輝くめは確かに人を魅了する。それに加えてタレ目と来たもんだ。可愛いを全て詰め込めばこうなったと言われても違和感ない。
『んー、この子はー？』
「ショッピだよ。ショートピースからきてるめう。」とオスマンが名前の由来まで教えてくれる。すると彼女は少し目を見開いて
『猫に煙草の名前付けんの？』
とありえない。と言いたげな顔でオスマンを見つめる。結構、ここも打ち解けあったようだった。
『ま、いーけどさ。しょっぴねー。』
と今度は紫色の首輪。どちらも少し濃いめの色で彼によく似合っている。“しょっぴ”は無気力なのか、気だるそうにグルッぺンに抱えられている。
コネシマとは違い特に抵抗もせずパチッと首輪がはめられる。
『んん、いーこいーこ。』とついさっきと同じようにショッピの頭に手を置き今度は少しわしゃわしゃと撫でる。
それが嬉しかったのか、なんなのかショッピは返事をするかのように「にゃぁ。」と一声鳴いた。
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こはく - 尊いがすぎますね、尊4するところでした。と言うかしました。 (2023年3月21日 9時) (
レス) @page21 id: 5137519573 (このIDを非表示/違反報告)
何をするにも「ら」を言ってしまう人です - 初コメ失礼します!顔面手で押さえつけて天仰いでました!尊いｯｯｯｯｯｯ (2023年3月4日 23時) (レス) @page25 id: 3e8fde3e6c (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - んやぁ〜！！！可愛い！癒されます！！ (2023年3月4日 22時) (レス) @page23 id: 8d2f6f943b (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - 癒しです……顔の筋肉ゆるゆるになりながら読ませていただいてます、応援しています！！ (2023年3月4日 22時) (レス) @page23 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
白猫のテト - いつも楽しく読んでいます！主人公のgrさんに対する態度がすきです。 (2023年3月3日 16時) (レス) id: 8e42a39025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びとうぃーん。 | 作成日時：2023年2月28日 21時
