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○鈴芽side
「すみません、こんな簡単なのしか作れなくて……」
なんて話しながら作るのは今日の朝ごはんで余ったご飯にお茶漬けの素をかけてお湯をかけたなんちゃってお茶漬けだ。
『いやいやっ、めっちゃ美味しそうやんか。
私にとってはご馳走や。』
なんてルンルンで丸テーブルの前で正座をする。
「あちっ……はい、どうぞ。」
と出来上がったお茶漬けが入ってるお茶碗とスプーンを彼女の目の前に置くと文字通り目がキラキラしている。
『頂きます。』
丁寧に手を合わせ、袖を捲りスプーンに手を伸ばす。
「あのっ。」
「(いや、ここまで来てもらったんだからもうどうにでもなれ!)」
腹を括った私は目の彼女に質問をした。
「お、お名前は……」
なんてキョドりながら聞くと少しして『ふふっ……』と少しの笑い声が聞こえたあと彼女はスプーンをお茶碗に置いては話し始める。
『凄い謙っとるなぁ。
本来は私から話さなあかんのにな。
私は
あんたさんは?』
咄嗟に振られたこととついさっきの発言から少し戸惑うが
「わ、私は岩戸 鈴芽です。」
と自己紹介をし合う。
案外普通……というか何となく漢字が想像出来る名前である。
今までのギャップから多くのことにびっくりしていたがとりあえず悪い人ではないというのは分かった。
『ほーん、スズメちゃん。
可愛ええ名前や。ハイカラやなぁ。』
なんて褒められて思わず少し照れてしまう。
そんなことを気にしてか
『ほな自己紹介しよか。
名前だけやとあれやもんな。』
『私は赤間。好きなもんは……金平糖とキャラメル。
んで出身は京都の方で東京には2年前くらいに上京してきて教師しとる。
んー、あとは、なんやろ。』
『ま、そんくらいや。』と彼女…いや、赤間さんの自己紹介は終わった。
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作者名:名無し68506号 | 作成日時:2022年12月27日 21時