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#46 . ページ46

(MH side)





電話をブチ切り、駅のベンチに腰掛ける。


ここ1ヶ月会えてなかった自分の彼女に会えるからなのか。
はたまた、合格した余韻が残っているのか。
ビックリする程気分が良い。







prrrr…






震えるスマホ。
着信相手を確認する必要は、ない。





MH「もしもし」

貴『どこ!?駅のどこにいる!?』

MH「えっと、ベンチの」

貴『分かったベンチね!!』






…来るの早すぎ。理解力も早すぎ。
さっきまで日曜満喫してたくせに。
絶対スッピンだろ。
下手したらパジャマのまま出て来てるかも。


…膨らむ想像。
自分の頰がゆるゆるな事に気付く。








.

.

.









貴「ミンハオ…!」



待つ事1分程。
視線を上げれば、全速力で駆け寄ってくる彼女の姿。
腕を広げれば、ラグビー部顔負けのタックルをかまされた。





貴「おめでとう!!!」

MH「お、まっ…」





第一声は嬉しかったけれど、勢いが凄すぎてバランスを崩す。

ごめんね、と謝るけれど、退く素ぶりは一切見せず、ぎゅうう、と尻餅をついたままの俺を抱きしめるA。ちょっと苦しい。





貴「おかえり」

MH「ただいま」

貴「受かったの?」

MH「受かったよ」

貴「本当?」

MH「うん」

貴「本当の本当?」

MH「うん」




パッと体を離し、みるみるうちに瞳を潤ませる。
表情がコロコロ変わって、本当忙しい奴。





貴「おめでとう、お疲れ様」

MH「…なんで泣くの」

貴「う、嬉しくて…」






本当馬鹿。泣き虫。馬鹿。
優しく拭ってやれば、嬉しそうに頰を赤らめる。







.
.
.







Aは分かってない。
俺がどれだけ、感謝しているかを。
俺がどれだけ、Aの涙に弱いかを。
俺が…





貴「っ…おめでとう!」

MH「ありがとう」





目を細めてクシャッと笑ったこの顔が、どれほど大好きなのかを。
会いたかったよって。大好きだよって。
ストレートに言ってくれる度に、俺がどれほど嬉しいのかを。

ミンギュに言われた。
ミンハオもちゃんと伝えてあげろって。
そんなの分かってるけど、恥ずかしい。照れ臭い。



…まぁでも、たまには。







MH「…なんか、その…会いたかった」

貴「は…?」






こうやって素直に笑ってみるのも良いかもしれない。
目を丸くさせてるAを、自分から抱きしめてみるのも良いかもしれない。

遠距離恋愛へのカウントダウンが、始まってしまったのだから。

#47【カウントダウンのお話】→←#45【ミンハオ君おめでとうの話】



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蜜柑 - 今読んでたらユアンちゃんが誰かと付き合うってミンハオたちでダブルデート、!!っていう妄想が止まらなすぎて弟にキモいといわれてしまった姉です、、、 (2019年10月27日 19時) (レス) id: e61eef4724 (このIDを非表示/違反報告)
ボボベイビー(プロフ) - MIYAVIさん» 最近の私の楽しみはMIYAVI様のお話を見返すのが楽しみになっており、日常と化しております←← (2019年7月20日 7時) (レス) id: 7bffe492a2 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - ボボベイビーさん» 見返してくれるとこ有難いです好きです(真顔) (2019年7月20日 0時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
ボボベイビー(プロフ) - あ、見返して今、イ チャンのくせにできぃちゃんって呼ばれてる理由がわかったw (2019年7月19日 20時) (レス) id: 7bffe492a2 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - ちゃみさん» コメントありがとうございます!ハオ君シリーズ長編で申し訳ないです…楽しんで頂いてるだなんて本当に光栄です(;-;) (2019年5月10日 20時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MIYAVI | 作成日時:2019年1月17日 12時

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