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MH「なんで俺より不安になってんの」
困ったように笑ってから、ミンハオは私の涙を拭う。
そうやって、私に構わないで。
貴方は貴方の、やるべき事をしなきゃ。
貴「私が…っ…いるから…」
MH「いるから?」
貴「邪魔、してる…」
MH「な訳。自己嫌悪やめて。」
罪悪感、自己嫌悪、様々な感情が混ざったものが涙となって溢れ出る。
ごめんね、泣き虫な彼女で。
ごめんね、バカな彼女で。
ごめんね、何も出来ない弱い彼女で。
足引っ張って、気付くの遅くて、ダメな彼女で、
貴「っ…ごめんね…」
MH「違うから」
いよいよ涙が止まらなくなってきた私を、彼が強く抱きしめる。
MH「それは、違うから」
耳元で。
大きな手で頭を撫でながら、強く、強く抱きしめる。
MH「…俺が、耐えきれないだけだから。
ごめん、不安にさせて。大丈夫だから。
邪魔なんかじゃないし、むしろ助けられてるから。」
この人は、何故こんなにも優しいのだろう。
MH「俺が、Aの側にいたいだけだから」
不器用なりに、必死に想いを伝えてくれて、
MH「泣くとブスになる」
言葉とは裏腹に、こうやって優しく涙を拭ってくれて、
貴「…ミ、ミンハオが好きすぎてどうしようぅ…」
MH「どうしたい?」
貴「ポッポ」
MH「…」
頰をほんのり赤くしながらも、こんなに一途に私を愛してくれる。
貴「も、もう一回…」
MH「やだ」
貴「…」
優しいミンハオが、誰よりも大好きです。
馬鹿な彼女だけど、泣き虫な彼女だけど、
貴「ミンハオを好きな気持ちは誰よりもあるからね」
MH「…あっそ」
耳を赤くしながらそっぽ向く彼氏が、今日も愛おしい。
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その夜、ミンハオは受験の為に中国へと旅立った。
貴「頑張って…!おやすみ」
MH『ありがと。…おやすみ』
電話越しの彼の声でもう既に寂しくなったけれど、私に出来る事は彼の背中を全力で押してあげる事だけだから。
頑張れ、ミンハオ。
あなたなら出来る。
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蜜柑 - 今読んでたらユアンちゃんが誰かと付き合うってミンハオたちでダブルデート、!!っていう妄想が止まらなすぎて弟にキモいといわれてしまった姉です、、、 (2019年10月27日 19時) (レス) id: e61eef4724 (このIDを非表示/違反報告)
ボボベイビー(プロフ) - MIYAVIさん» 最近の私の楽しみはMIYAVI様のお話を見返すのが楽しみになっており、日常と化しております←← (2019年7月20日 7時) (レス) id: 7bffe492a2 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - ボボベイビーさん» 見返してくれるとこ有難いです好きです(真顔) (2019年7月20日 0時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
ボボベイビー(プロフ) - あ、見返して今、イ チャンのくせにできぃちゃんって呼ばれてる理由がわかったw (2019年7月19日 20時) (レス) id: 7bffe492a2 (このIDを非表示/違反報告)
MIYAVI(プロフ) - ちゃみさん» コメントありがとうございます!ハオ君シリーズ長編で申し訳ないです…楽しんで頂いてるだなんて本当に光栄です(;-;) (2019年5月10日 20時) (レス) id: a7bc1f7132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MIYAVI | 作成日時:2019年1月17日 12時