可愛いくない！ハオ君〜リターンズ〜

＃１ はじまり ページ1

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MH「中国の大学に行こうと思う」



高校３年の春、帰宅途中。
目をまっすぐに見つめながら、同じクラス兼、彼氏のミンハオが私に告げる

あまりに唐突すぎて、確かに最近ボーッとしてるなとか思ってたけど、いや、本当に唐突すぎて、



貴「あ、うん」



やっとひねり出した一言がこれ。
開いた口がふさがりません








貴「ちゅ、中国？」

MH「そう」

貴「母国ってこと？」

MH「そう」

貴「行けるの？」

MH「舐めてんのか」



パチパチと高速瞬きの私に、ため息を１つつくミンハオ氏
別に馬鹿にしたつもりはないよ！
…たぶん。



貴「遠恋…？」

MH「そうなる」

貴「別れるとか…やだよ…？」

MH「別れないよ」




ポツリ、口から漏れた本音が彼の表情を崩す。
フッと鼻で笑って、私の手を握りしめるミンハオに胸と目頭がジュンと熱くなった。




MH「別れたくないから今ここで伝えてんの。
入試まで約１年あるから、この１年は、」





そこまで言いかけて、急に立ち止まるミンハオ









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MH「お前と沢山想い出作っときたい」









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そんなの、断るはずがなくて、


貴「私もだよバカ。」


嬉しくて抱きつけば、しっかりと受け止めてくれた。






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これは私たちの、高校最後の物語。



貴「１年、沢山デートするって事？」

MH「そんな感じ」

貴「勉強大丈夫なの？」

MH「余裕。
てか、自分の心配しろ」

貴「舐めてんのか」

MH「当たり前だろ」




いちようこの人、彼氏です。

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