ハンソル君とラブレッスン

【Lesson８】可愛くなりたい ページ35

『ね、ハンソルくん』

「ごめ、ちょっと部活の打ち合わせ」






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『ハンソルく』

先生「ハンソル〜課題提出しろよ〜」

「あ、はい」

『…』






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『ねぇ！ハンソ』

SG「ハンソラぁあああああ！！！！」












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NO「え、なにこれ死体？」

『イキテマス』

NO「死にかけの姿まで可愛いとか何事」








はにゃぁん好きぃ〜♡なんてクネクネ動くノアちゃんを見上げ、私は小さくため息を吐き出した。

なんでだろう。
なんでこう、なんかこう、間が悪くって…









NO「好きって伝えた？」

『…』

NO「あらあらあらあら」









思い切り机に突っ伏せば、困ったちゃんだこと…なんておばさん風にノアちゃんが笑う。










NO「伝えようと努力はしたけど空回ってるって感じ？」

『…なんで分かるの』

NO「Aちゃんのことならノアはなんでも」

『黙って』

NO「ハイ」











好きだと自覚したはいいものの。
頷いちまったはいいものの。











『どうすればいいんだよぉ………』










分かるわけないだろう恋愛初心者に。

頭では分かってる。
彼と向き合って「好きです」の四文字を伝えるだけだって。

でも、結局勇気出しても間が合わなくって。












「A、」

『？！』

「呼んだ？」










突然登場彼氏様。

俺の名前聞こえたから…って。
どこか嬉しそうな顔して私の元へ。





私の名前、呼び捨てだから。
好きってこと自覚したから。

途端に熱を帯びる私の顔。うるさくなる心臓。












『あ、や、えと、』

「？」

『すっ…








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…………なんでもない』













ハテナマークを浮かべて首を傾げるハンソル君の後ろ。
あんぐり口を開けるノアちゃんの顔が目に入る。




…分かってるよ。
分かってるけどこんな他の人もいる教室で好きですなんて言えないよ。
タイミングじゃないし。そんな勇気もないよ。








弱虫なことくらい分かってます。

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