アゲハ蝶 【前編】

＃４ ページ4

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相手は３人。
ややこしくなるから、他の妹達にはソナを早々に連れて帰ってもらった。






男「所詮女だろ？」

男「泣いてすがっても、俺らは容赦しねーから」





ヘラヘラしたまま、タバコをその場に捨てる男達。
それだけで、私の堪忍袋は爆発寸前だった。







貴「タバコは…」

男「あ？」

貴「ポイ捨てしちゃダメだろうがぁあ！！！」









必殺。
元ヤンのお母さん直伝。









貴「未成年喫煙もダメでしょうがぁ！！」









まっすぐ、一部分だけを狙って、足を振り上げる。









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その名も、��一撃必殺股間蹴り��









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男子相手に真っ向勝負なんて、負けるのが落ち。
だからちゃんと、急所だけを狙って戦わないと。







男「ふぐぅううぅう！！？？」








のたうち回る男を見て、他の２人が怖気付く。








男「よ、容赦ねぇ…」

男「あんなん食らったら…俺ら…」








自らの急所を必死に手で隠すから、もう笑っちゃうよね。








貴「お腹ガラ空きじゃーんっ！」









みぞおちに、一発。
まともに入って、また１人その場にうずくまる。
残りの１人には…







貴「お腹と急所、どっちがいい…？」







にこり、微笑んで見せれば顔色を変えて逃走。
うぉら待てやぁ！！！って追いかけるうちの子っちらはお子ちゃまです。

まぁでも、無事片付いた事が嬉しくて、








貴「さて、ソナさんの様子でも見に行きましょうか！」









一瞬でも気を抜いた、私が馬鹿だった。






男「よそ見してんじゃねーよ！！！」






後ろから聞こえた怒声と共に、鈍い音。
頭が割れるように痛くて、金属類を引きずる音で、パイプで頭を殴られたのだと理解出来た。







男「ブッ殺すぞ！！！」

貴「ぁ"っ…」






髪の毛を引っ張られて、痛みに顔が歪む。
頰に伝う生暖かいものは涙なんかじゃない。
涙みたいに、透明なものじゃないよ。







男「死ねや！！！！」







もう１人の男が、パイプを振りかざす。

自分でも驚く程冷静に、自分の終わりを悟った。
妹達は男を追いかけてしまったし、ソナを病院へ連れて行ってくれてる。





すぐ、逃げれば良かった…





そんな後悔もう遅い。
私はゆっくり、目を閉じた。

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