WESTERS (ページ26)

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side:緑

朝からおかしいとは思ってた

キリキリと痛むお腹に何となくぼーっとする頭

シングルで俺を育ててくれたおとんには、
用事があるとか言って、朝食も食べずに家を出た

来週は期末テストがある

今週は先生達がテストのことについて話す大事な週やから、
ここで休む訳にはいかへん

何とか駅まで歩いて、改札前で幼馴染を待つ

赤「とも！おはよう！！」

緑「あっ、おはよっ、」

バレないようにあくまでも普段通りに挨拶

なのに……

赤「大丈夫？調子良うないんちゃう？」

こいつには一瞬でバレるんや……

橙「おっ、起きた？」

緑「っ、あっくんっ、」

午前中は頑張れた、自分でも体調が悪いのを忘れてた時もあったくらい

やけど、昼休みになると急に気が抜けて、

それで、気づいたら………

橙「お腹少し良くなった？」

緑「あ、うん。」

橙「ふふっ、まだぼーっとしとるな？
大毅はあと1時間やから頑張ってくるわ！って授業受けに行ったわ笑」

また大毅に迷惑をかけてしまった…

何かがある度に体調を崩して、大毅に頼らざるを得ない自分が嫌になる

橙「また何か考えてるやろ？」

そして大毅と同じく、この人も俺のことはお見通し

緑「大毅にもっ、あっくんにも迷惑ばっかかけてっ、、

……こんな身体もういややっ、！」

おとんの友達で、小さい頃からずっとお世話になってるあっくんを目の前にすると、言うつもりもなかった本音も簡単に口から出てくる

橙「大毅は迷惑だなんて思ってないと思うで？もちろん俺も。

もんちは大毅に助けてって言われたら迷惑って思う？」

緑「……思わんっ、」

橙「それと同じよ。何ならもっと頼って欲しいと思ってるんちゃうかな？

大毅も、もんちも、お互い"唯一"、なんやろ？」

俺と大毅は幼稚園からずーっと一緒で、
持ちつ持たれつ、お互いに助け合ってきた

橙「今はもんちが大毅を頼る番なんよ。
俺にも頼って欲しいけどな笑

もんちのここは助けてって言ってるんやない？」

あっくんに胸をポンポンとされる

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