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あの日Aに惚れてから、積極的にアピールをするようにした。わざわざAのクラスまで行ってお話したり、一緒に昼ごはん食べたり、登校下校も一緒にしたり、放課後だって良く遊んだ。

普通ならこれくらいの歳ならお互い思春期でも来て、話さなくなったりするんだろうけど、俺たちはそんなことなかった。むしろ仲が深まっていって小さい頃からずっと一緒に居た家族のような存在になっていたのだ。

前までは素を出せなかったのに、Aの前だと自然と笑顔になれて、これからもずっと一緒に居たいな、なんて思うことも多くなってきた。

でも別れが近くなってきているのはのはわかっていた。もう卒業シーズンだし、東京に行くことは即に決まっていたから高校を一緒にすることだって出来ない。

「へぇ、坂田くん東京に行っちゃうんや…ちょっと寂しいかも…会いに来てな?待ってるで。」

「あぁ…うん、絶対に会いに行くから、俺のこととか思い出とか…忘れんといてね?」

正直行きたくなかった、行く理由がただの生主の友達が東京に居たっていうだけで、そんなに重要なことじゃなかったから。あの時の俺は友達よりもAの方が大事だったから、それも余計そう思ってしまっていたのかもしれない。

でも、別れが来てしまった。

「じゃあね、坂田くん…待ってるから。」

Aの“待ってる”の言葉を信じて、東京に行って、有名になってカッコイイ立派な姿で会おうと思ってずっと頑張ってたのに。

Aは俺とのこと忘れてて…Aの記憶には俺と少し話したことと、マラソンのとき助けた記憶しかなくて…こんなの俺の知ってるAじゃなかった。

(薄々気付いてたんやけどなぁ…忘れてるだろうなって、俺も忘れようと思ってたのになぁ…)

でも、まふと知り合いとか予想外すぎたんだよ…
また前の関係に戻れると思ってたら、全然戻れなくて、敬語なんて使ってなかったのに。

でも最終的に話をまとめると俺がまふとAをくっ付けたみたいなもんだよね、Aをまふの家に呼んだり…二人きりにさせたり、止めていればこんな結果にはならなかったかもしれない。

「でもAが幸せなら、俺はそれで…いいや。」

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ぴぁ(プロフ) - 心愛さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2019年1月2日 13時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - とてもとかったです! (2018年12月9日 3時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - モモ缶。さん» コメントありがとうございます!さかたん可哀想ですよね私も思いました(おい) 最初は初めからまふくんをデレデレにさせようと思ってたんですけど凄いツンデレな子にしちゃったんですよね…だから最後はデレデレさせておきましたw (2018年11月6日 22時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
モモ缶。(プロフ) - ん、んんん、さかたんは可哀想やけどいい作品でした!まふくんが最初に比べてもうデレッデレですねw (2018年11月5日 23時) (レス) id: 8cb1d9c8ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - 夏々さん» おお、歌の内容気付きましたか!ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです! (2018年10月27日 22時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴあ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年7月9日 16時

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