7人兄弟の歯科物語4

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じゅんた :
「のぞむー？
歯ブラシ持ってきたよ」

のぞむ :
「…ん」

じゅんた :
目はとろーんとしてるし、頭痛か歯痛かはわからないけどしんどそう。


のぞむ :
「…ぁー」

じゅんた :
…これは磨けということなのか？
目を閉じたまま口を開けてきた。

「俺がやっていいの？
磨いていくよ？」

"シャカシャカ

.

歯磨きが終わって、ともひろがのぞむをトントンとするんだけど、眉間にシワを寄せてなかなか眠れないみたい。
少しウトウトしているので、電気を消してこっそりあきとを呼ぶ。
あきとのトントンなら眠れるんじゃないかな。


あきと :
じゅんた君に呼ばれて真っ暗なのぞむの部屋にそーっと入ってきた。
苦しそうな呼吸を聞きながら、優しくトントンするとのぞむはすぐに寝てしまった。


〜リビング

ともひろ :
「あきと君ありがとう。
やっぱあきと君のトントンは流石だね」

あきと :
「拒否されるかと思ったけど、気付かず寝てくれてよかったよ」


じゅんた :
「あ、そーだ。
のぞむ右上の歯、穴あいてたわ」

たかひろ :
「大きそうだった？」

じゅんた :
「小さくはなかったかな。
まぁ今は熱を下げるのが先かな」

.

ともひろ :
だいきやりゅうせいも手伝ってくれたので、順番で誰かがのぞむの部屋にいるようにして、朝まで看病をした。
たかひろ君とあきと君は、新しい冷えピタを用意したり、朝に食べれるようにおかゆを作ったりと裏方で動いてくれていた。


のぞむ :
「…んぅ…」

じゅんた :
「おはよ^ ^」

のぞむ :
「…じゅんた君」

じゅんた :
「んー？おはよう^ ^」

のぞむが手を伸ばしてきたので抱きしめてあげる。
そのまま、おでこを触るとまだ少し熱いかな…。

「しんどいとこある？」

のぞむ :
「…病院行かない」

じゅんた :
「ん、行かないね。
しんどいとこどこ？お熱も測ろうか」

のぞむ :
「しんどいのない！
熱もないの！病院行かない！」

じゅんた :
「ん、わかった。
しんどいのないね。ごめんな」

またパニックになっても困るので今はのぞむに従う。


♪コンコン

ともひろ :
「あ、のんちゃん起きた？
おはよう^_^
体調はどう？(おでこ触る)
んーまだ少しありそうだね」

のぞむ :
「病院やぁ…」

ともひろ :
「今日はおうちでゆっくりしようね。
お粥食べる？薬は？」

のぞむ :
「…りゅうせい君と食べる。
薬もいる…」

ともひろ :
「りゅうせいに言ってくるね」

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