7人兄弟の歯科物語3

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歯科衛生士 :
「今日は歯磨きと薬つけるだけで、痛いことないからね」

あきと :
「はい」

.


ともひろ :
あきと君が行って、時計の長い針が一周したくらいでともも呼ばれた。
あきと君は1人で行ったけど、ともにはおかあもついて来てくれるって。

診察室の椅子に座るときちょっと怖くなっちゃったけど、おかあが「今日は痛いのないよ」って教えてくれた。

椅子を倒さないでそのまま歯磨きの練習をして、最後のフッ素っていうお薬の前に椅子がウィーンと倒れると、のぞむがぐずる声が聞こえた。


のぞむ :
「ののもあれしたい！」

母 :
「のんちゃんはしないよ？」

のぞむ :
「やーあ。
ののもウィーンってしたいの」


母 :
のぞむがぐずり出して困っているとき…

歯科衛生士 :
「あきと君終わりました」

あきと :
「のぞむどーしたの？」

母 :
「椅子が動くのが面白そうに見えたのかな？
のんちゃんもやりたいんだって…苦笑」

のぞむ :
「ののも…泣」

あきと :
「俺、ともひろといるから先に戻っててもいいよ？」

母 :
「ほんと？あっくんお願いしていい？」

あきと :
「うん。
ともひろ、俺ここいるから母さんいなくても平気？」

ともひろ :
「痛いのしない？」

あきと :
「いちご味のお薬つけるだけだよ
俺も今やってもらった^ ^」

ともひろ :
「あきとくんいてくれるなら、おかあいなくても大丈夫」

母 :
「ごめんね。

すみません、よろしくお願いします。
待合室にいます」

あきと :
母さんはお姉さんに挨拶すると、のぞむとりゅうせいを連れて待合室に行った。

.


ともひろ :
そこからすぐに終わって今は帰り道。
待合室で寝てしまったりゅうせいを、あきと君がおんぶして、まだご機嫌斜めなのぞむをおかあが抱っこして…
ともは、おかあの後ろを歩いた。

家に着くと、おとうが仕事から帰ってきてた。

父 :
「おかえり。
のぞむ ご機嫌斜め？
おいで^ ^
母さんはともひろよろしく！」

母 :
「ともくん^ ^」

ともひろ :
おとうは俺が甘えたかったことに気付いたのかな。
おかあが両手を広げてくれたので、思いっきり抱きついたら、ぎゅーってしてくれた。

母 :
「ともくん歯医者さん頑張れてえらかったね」

ともひろ :
「うんっ♪」


あきと :
りゅうせいを布団に寝かせてから、俺も少し甘えたくなったからたかひろ君に抱きついた。笑


あ、あれだけ歯医者の椅子に座りたがっていたのぞむが歯医者に行ったのはまだまだ先のお話。
それはまた今度。

〜おしまい

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