7人兄弟の歯科物語3

・(たかひろ) ページ4

裕 :
「たかちゃんとあっくんってお互い検診してんの？」

たかひろ :
「お互い、気になるとこあったらその都度見せてるくらいですね」

裕 :
「なるほどね。
せっかく来たし、診てあげようか？」

たかひろ :
「あー、いや…俺は大丈夫っす」

裕 :
「なに、気になるとこあるの？
冗談のつもりだったけど、それなんかあるでしょ。
診てあげるから、たかちゃん座って」

たかひろ :
「えぇー、まじすか」

あきと :
「え、たかひろ君気になるとこあるの？」

たかひろ :
「いやぁー…
…ねぇ。笑」

裕 :
「準備してくるから座って待ってて」

あきと :
裕君が準備に行ってもたかひろ君は座ろうとしない。
「たかひろ君？」

たかひろ :
「...」
こんなことになるなんて聞いてないぞ…。

裕 :
「ただいまー！…って…笑
座ってないじゃん。
たかちゃん歯医者苦手なの？」

たかひろ :
「いや、そーじゃないんすけど…」

裕 :
「あ、じゅんとあっくんに見られるのやだ？
待合室いてもらう？」

たかひろ :
「いや、まぁいいんですけどぉ…」

じゅんた :
「なに。笑」

裕 :
「だいぶ爆弾抱えてる感じ？
ま、診たらわかるか。
じゅん達いていいならこのままやろ。
ほらほら座って。
たかちゃん椅子倒すな？」

じゅんた :
「ふっ…笑」

裕はたかひろの背中を押して椅子に座らせるとピッと椅子のボタンを押した。
あっという間にたかひろは横にされて、口元はライトで照らされている。

裕 :
「だいじょーぶだから。
俺怒ったりしないし怖くないよ。
開けて？」

たかひろ :
「えー…まじでやるんすか、、、。
…あー(口を開ける)」

俺が口を開けると、あきとも一緒に口の中を覗き込んできた。

裕 :
「たかちゃん綺麗じゃん^ ^
虫歯もないし、綺麗に磨けてる。
…気になるのは口内炎だ？笑」

たかひろ :
「…はい」

あきと :
うわ、痛そー…。
たかひろ君の口の中には、でっかい口内炎が３つもできていた。

「たかひろ君言ってよ…」

たかひろ :
「だって…薬痛いから」

裕 :
「はは。笑
あれ嫌だよな。
でもせっかく来たしやるよ。笑
薬つけてあげる」

たかひろ :
「まじすか？！
嫌なんですけど」

裕 :
「これやればすぐ治るから」

たかひろ :
「それはわかってるんですけど…」

裕 :
「薬取ってくるからそのまま待ってて」

じゅんた :
「頑張れ。
裕には勝てないから諦めな。笑」

たかひろ :
「…いや、あれまじで嫌なんだけど」

あきと :
「わかるけど。
頑張って…苦笑」

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