7人兄弟の歯科物語

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りゅうせい :
それから、仕事中もずっとぽっかり空いた穴を舌でなぞる。今日はなんだか仕事も集中できなかった。

〜その日の夜 23:30
ぽっかり空いた穴が気になり、歯磨きのついでに洗面所で口を開けてみるが上の歯だから全然見えない。
思いっきり上を向いたり、首の角度を変えてみるが、、、見えない。

あきと :
喉が渇いたのでリビングに向かう途中、たまたま洗面所にいるりゅうせいが視界に入った。
勢いよく頭を上に向けたと思ったらあっち向いたりこっち向いたり…笑

「何してんの？笑」

りゅうせい :
「うわぁっっ！！！
びっくりした」

あきと :
「ごめん、笑
驚かせるつもりはなかった。
で、何してんの？笑」

りゅうせい :
「あ…いやぁ」

あきと :
「上の歯見てあげようか？」

りゅうせい :
「それは大丈夫！」

あきと :
「そ？」

りゅうせい :
「うん」

あきと :
「でも、兄ちゃんとしても歯科医としてもそんなに上の歯気にしてんのに見過ごすわけにはいかないんだけど？」

りゅうせい :
「大丈夫、来週歯医者だから！」

あきと :
「なに、虫歯？」

りゅうせい :
「もう今日治したから大丈夫」

あきと :
「そーなの？
ならなんでそんな気にしてんの？」

りゅうせい :
「いやぁ…。ねぇ…笑」

あきと :
「なに…笑」

りゅうせい :
「ガム食った」

あきと :
「は？笑」

りゅうせい :
「ガム食った」

あきと :
「いや聞こえたけど。
詰め物取れたん？」

りゅうせい :
「まぁそんな感じ？笑」

あきと :
「…見せて？」

りゅうせい :
「大丈夫、来週いくから」

あきと
「いや、兄ちゃんとして嫌な予感するし気になるから」

りゅうせい :
「俺、あきと君とたかひろ君には見せたくないんだけど」

あきと :
「うん知ってる。でも見るから。笑
こっち来い」

そう言うと黙ってついてくるりゅうせい。
(来るのかい！笑
かわいいな)

「ん、口あけて？」

りゅうせい :
「恥ずかしい」

あきと :
「じゃあ目閉じときな」

りゅうせい :
「わかった。あー(口開ける)」

あきと :
(いやそれならいいのかい！
んー…どれどれ、上の歯だよな〜？
あ、ここか。左上6番。
でもこれ虫歯取りきれてる？)

「口閉じていいよ。治したの左上？
どこの歯医者いったの？」

りゅうせい :
「そう左上。ガム食ったら取れた。
職場の近くにできた＊＊歯科。
めーっちゃ綺麗なの。やばいよ。
カフェかと思った」

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