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〜それから数日後

あきと :
今日はじゅんた君の治療の日。

仕事帰り、最後の時間に憂鬱そうにやってきたじゅんた君。

「おつかれ。笑
やりたくないって顔に書いてあるよ」

じゅんた :
「やりたくないもん」

あきと :
「嫌なことはササっと終わらせて帰ろう?
椅子倒すよ」

返事はないがそのまま椅子を倒す。

"ウィーン

あきと :
「今日も神経のお部屋綺麗にするね」

じゅんた :
「…痛くなるよね?」

あきと :
「んー…(苦笑)
俺も頑張るからじゅんた君も頑張ろうね」

じゅんた :
「…お願いします」


.

じゅんた :
「んっ!!!」

あきと :
「しんどいね、ごめんねぇ…」

じゅんた :
「っぅぅうー…」

あきと :
「痛いね…」

じゅんた :
「ん"ぅ…」

あきと :
「綺麗になってるからね」

…こんなやりとりを繰り返している俺たち。

のぞむみたいに「やめて!」って言ってくれる方がいいと思ってしまうくらい、耐えようにも喉の奥から漏れるじゅんた君の声に心が痛む。

「頑張れてるからね。
もう少しね」

じゅんた :
「ん…」

.

あきと :
動かないように頑張ってくれていたけれど、痛みから反射的にビクッと動いてしまうときもあって。
申し訳なさそうにしながら本当に頑張ってくれた。
普段は顔に汗をかかないじゅんた君が治療が終わる頃には、汗びっしょりになるほど。

痛みから途中ちょっとだけ生理的な涙がポロリ。
それもあってか「片付けだけしちゃうから待ってて」って言ったんだけど「疲れたから帰りたい」って断られちゃった。
電車と徒歩で時間もかかるから車で帰る方がラクなのに。

時間も遅いし、痛みも、メンタルも…。
じゅんた君はぐったりしていて、いろいろ心配。


今日は…りゅうせいかな。
りゅうせいは、何も言わずに寄り添ってくれるから。
今日のじゅんた君はりゅうせいに任せようと思う。
りゅうせいに「じゅんた君の迎え頼みたい」って電話をかければ「いいよ」って。

.

〜待合室

じゅんた :
はぁ…痛かったし、今もちょっと痛い。
しかもちょっと泣いちゃったし。
ダサ…

あきとに「一緒に車で帰ろう」って言われたんだけど…泣いたことがちょっと気まずくて断っちゃった。

早く帰りたいのに今日は最後になかなか呼ばれなくて、だいぶ待ってやっと俺の番。
お会計を済ませて次の予約を取った。

じゅんた :
「ありがとうございました」

♪カランコロン
医院を出ると目の前の駐車場に見たことある車が停まっていた。

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作者名:Tii | 作成日時:2023年11月13日 22時

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