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たかひろ :
「15時20分の予約がキャンセルになったから20分待ってほしいんだけどいける?」と聞けば静かに頷くだいき。
〜15:20
たかひろ :
「お待たせ」
だいき :
「ん」
たかひろ :
「椅子倒すよ?
お口あーん?」
だいき :
「あー」
たかひろ :
しんどそうにしていたから心配したけど、そんなにひどくは無さそう。
歯の痛みもあるだろうけど、不安で心のしんどいの方が大きいのかもしれないね。
俺たちが体調を崩していて、すぐに気づいてあげられなかったことを申し訳なく思う。
「詰め物取れちゃったところ、治療は必要になるけどそんなに大きくないよ?今日で治るからね。
じゃあやっていこうか。
お薬つけるよ」
〜表面麻酔の待ち時間
男の子 :
「い"やぁぁああー!」
「だがひろぜんぜーがい"ぃぃー!(号泣)」
だいき :
すごい泣き声。
「…呼ばれてるよ」
たかひろ :
「他の先生が対応してるから大丈夫だよ」
男の子 :
「だがひろぜんぜぇぇー!」
だいき :
「…ほんとに大丈夫なの?
たかひろ君の担当の子?」
たかひろ :
「いつもは俺の担当だけど、急患だから他の先生が対応してる」
だいき :
「行かなくていいの?」
たかひろ :
「俺の手が空いてればもちろん行くけど。
今はここにいる患者さんが優先だもん。
だいきは心配しなくていいの。
さ、そろそろ効いてきた?
麻酔するよ」
スタッフ :
「失礼します」
たかひろ :
「お、どーした?」
スタッフ :
(コソコソ)
たかひろ :
「うん。
いや、俺この後も入ってるし。
他の先生で了承してもらって受け入れたんだよね?」
スタッフ :
「了承済みでいらしてるんですけど…」
たかひろ :
「16時過ぎないと厳しい。
待てそうか確認して」
.
たかひろ :
「ごめん、やってくな」
だいき :
「…行っていいよ」
たかひろ :
「え?」
だいき :
「16時ならたかひろ君空いてるの?
…まだ我慢できる」
たかひろ :
「いや、16時も完全に空いてるわけじゃなくて、何とか時間作れそうなだけで…」
だいき :
「…今空いてる先生もいるの?
…俺、たかひろ君じゃなくてもいい」
たかひろ :
「えっ…。
やっぱりあきとがよかった?
俺じゃ…嫌?」
(だいきの担当医はあきと。
他の先生は怖いから嫌という理由で基本はあきと1人。アシストつくなら俺)
だいき :
「んーん、そうじゃなくて!
あの子はたかひろ君がいいんでしょ?
俺もたかひろ君がいいけど頑張るからっ!」
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作者名:Tii | 作成日時:2023年11月13日 22時