水で溺れ戀してしまった【free】 (ページ5)

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story 4．春旅で出会う日④ ページ5

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季節は春時刻は夜の7時

部活も終了してある時間帯

しかし一向に電気の灯火が消えない室内プール

『……(もっと速く…速く)』

水の跳ね返る泳ぐ音

息継ぎの音

水面は光に照らされ鏡のように美しかった

帽子(キャップ)を脱ぐと白銀の髪が彼女の

美しい妖艶な姿が映る

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凛｢…眠ぃ…今日の夕飯何だっけな…｣

宗介｢おい凛、まだ女子は練習してんのか？｣

凛｢もう7時だぞ……な訳ねー…ってまだ光が｣

二人は恐る恐る外の窓から中を覗く

目の前の光景を見て二人は目を輝かす

凛｢Aじゃねーか｣

宗介｢……彼奴見た目は小柄だし筋肉もプロ並みについてないのに、あの泳ぐ速さとフォームの整え
そして体力はどこから来てんだ…？｣

凛｢Aは男子並みの速さとパワーがある…其れに綺麗な泳ぎ方…一度は羨ましいって思ってた｣

彼女の方を見て物欲しそうに凛は見つめる

凛｢ってやべ課題終わらせてなかったわ！

先行くからな宗介！｣

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『(もう八時か…そろそろ寮に戻らないと)』

彼女は水から上がり更衣室に向かおうとした時

宗介｢おい｣

『…え…お、驚かさないで…(いつの間に)』

宗介｢…去年の夏の女子全国大会で

お前リレー出た時本気出してなかっただろ｣

唐突の言葉と衝撃的な言葉に彼女は言葉が詰まる

『何のこと…？』

宗介｢あの場たまたま見てた、優勝間違いないって確定されてた水姫学園がまさかの2位｣

壁に寄りかかり腕を組む彼は私を見透かすように見つめた

宗介｢周りの奴らは懸命に泳いでたにも関わらず
お前の泳ぎは手を抜いていた。そんな中途半端な奴に俺らを示唆される筋合いは無い｣

彼女は拳を握る

『貴方に関係ない事よ

私は人生を水泳に賭けてる』

宗介は彼女の手を掴んでプールへ連れていく

『ちょっ何するのよ…！』

宗介｢お前の本気を俺に見せろ、お前が勝てばこれ以上お前に関わらない示唆しない｣

『……、っ何なのよあなた！！』

響き渡る空間は2人の声で埋まった