水で溺れ戀してしまった【free】 (ページ21)

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story 20．溺れて溢ちる④ ページ21

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遙｢足を怪我したってどいうことだ江｣

江｢見たんです…Aちゃん松葉杖を突いて
いた所｣

怜｢昨日は普通に泳いでいたのに…経った1日で
足を痛めるとは考え難い話ですか｣

真琴｢凛達に聞けば解るんじゃ…｣

渚｢そうだよ！！凛ちゃん達に聞こうよ！｣

遙は何かを思い出したかのように

遙｢試合前…俺は〝Aは大丈夫か〟
って聞いたら凛は〝お前もかよ〟って言っていた｣

怜｢まるで何かを指すような発言ですね｣

江｢昨日鮫柄で何かあったんじゃ…｣

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二日間に及ぶ県大会の競泳は幕を閉じる

次に待ち失せるのは地方大会

二日目の試合の女子メドレーリレーは

鮫柄女子学園部長Aなしでの試合

結果は2位全国大会出場決定戦の切符を手に入れる

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江｢つまり…無理をし過ぎて足を…

それにそんな事を…もしかして｣

江は真琴達を見つめて頷く

真琴｢辞めるってそんな！｣

凛｢だが彼奴の口から言った言葉だ…
嗚呼分からねぇんだよ、何でこんな事に｣

頭を抱えて顔を下に向ける

江｢お兄ちゃん｣

渚｢凛ちゃん…実はねAちゃんが水泳にそんな
感情を向けたのは恐らく前の高校の影響らしいんだよね…｣

凛｢前の高校…？水姫学園だったか、

それがどうした｣

話に釘付けになるように顔を上げる

岩鳶は見たものをそのまま凛に伝える

凛はずっと驚いたままで怒りが込み上げる

凛｢っ何て酷いことを…今から彼奴に話してくる｣

江｢待ってお兄ちゃん！

そっとしてあげて欲しいの今は…お願い｣

凛は髪をくしゃくしゃとして頷く

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白い封筒に書かれた言葉を見て目を疑う

顧問｢退部届け…？！如何して！
足の怪我なら3週間程度で治るはずだけど…｣

『難易度の高い大学に進学するつもりですのでこれから勉強に専念しようと思います』

顧問｢君に多数の大学からスカウトが来ている
世間は君に注目を…｣

『もう泳ぎたくないんです。』

深々とお辞儀をして立ち去る

扉を開けた先に待ち受けていたのは

宗介｢ちょっとツラ貸せ｣

『…、』