第九話 詮索 ページ10
猫猫「麗麗、何処にいたんだ?探してたぞ」
暫くしてから、麗麗は洗い場に現れた。少し身なりが整っていた。漢服も最下層のものではない。色合い的に柘榴宮のものだ。
『心配かけてごめんね。えっと』
猫猫「内緒は通用しないぞ」
仏頂面で麗麗を見つめる。ううっと壁に追い詰められる麗麗は指で頬をかく。
『ちょっと長くなるんだけどね……』
麗麗は雄弁に今までの出来事を語った。
話に聞けば、下女と口論になり水を掛けられた挙句、ふらふらと先で倒れ、たまたま通りがかった阿多妃に救ってもらい、体調が復活するまで個室で休んでいたと言う。今は柘榴宮の部屋付き侍女として務めている……
猫猫「話が上手く行き過ぎてる気もするが……いかんいかん何私は疑っているんだ……)」
うまい話を猫猫には説明したが、水を掛けられた以外は真っ赤な嘘だ。
事実の話をすると
神官としての務めが終わった後、私は柘榴宮 阿多妃の寝室へと向かった
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2回扉にノックをするをするも中から返事が返ってこない。
それもそうと時計の針は夜の十一時を指しているのだから、警戒を張られるのも仕方がないこと。「私です」と声をかけてみると寝巻を着た阿多妃がゆっくり扉を開く。白斎服を纏う私の姿を見て驚愕した。
阿多「姫?!なぜこんな場所に」
『夜分遅くに失礼、隣国で手に入れた甘菊茶でも如何です?』
突然の訪問に驚いた阿多は彼女を部屋に通した。彼女は大袋から茶の道具を出して、
阿多「権衡の儀が終わった後帰られたかと思ったが、ここまで来るのに無茶をしたであろう」
『裏路地を知っているので問題ありませんでしたよ』
時間がある程度経ったので茶壺を持ち上げて茶杯に注ごうとしたが
「私が入れよう」と妃に止められた。甘菊茶は隣国でカモミールティーと名されている
草花を乾燥させたもで、リラックス効果がある。身体の消化機能を整えてくれる事もあり、精神疲労や胃痙攣などにも効果的だ。別名マザーハーブとも呼ばれているらしい。
阿多「見ないうちにまた麗しくなったな、大神官は変わりないか?」
『はい、変わらず魚が跳ねるようにしています』
阿多「ははそれは大層な事で。この茶上品に香るのだな旨い」
『お気に召されたようで良かった』
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます!18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします!続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ノ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ー̀֊ー́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜!!! (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2024年2月25日 1時