第三話 二人の妃 ページ4
猫猫｢憶測は良くない……けど……ちょっと行ってくる｣
『え、ちょ猫猫？！』
猫猫が向かった先の建物は中央に位置し、贅沢な赤塗であった。
各所に彫物が施され、柱の一つ一つが芸術品といえる。
手の込んだ宮だ。
何やら観望者が集まっていた。
そこには罵る女と俯く女と狼狽える女ちと仲裁する男だ。
梨花｢お前が悪いんだ。自分が娘を産んだからって、
美しい顔は歪むと恐ろしいものになる。
｢そんな訳ないとわかっているでしょう。小鈴も同じように苦しんでいるのですから｣
猫猫｢(莫迦だろう、あのやぶ)｣
妃の真ん中で仲裁しているあの男、妃二人のあんな近くにいて気付かないとは。乳幼児の死亡、頭痛、吐き気。そして梨花妃の白い肌とおぼつかない身体。
これは呪いなんかじゃない。
猫猫｢(あのやぶは使えない、どうやって伝えようか。書き物があれば……)｣
・
・
ひと月が過ぎ
東宮がみまかられたのを猫猫が知った。
夕餉の際に黒い帯が配られた時だった。
喪に服す意味合いで七日間つけるのである。
──────呪いなんかじゃない。
直ぐに気が付いたが、梨花妃達は真っ白な白粉をふんだんに使っていた。庶民には手が出せない高級品だ。それは妓楼の高級遊女達も使っていた。妓女の身体を蝕み、幾人かを死に至らしめた。
だからあの時近くにあった枝を折り、簡単な文を書いて二人の妃の元に置いた。
喪が明けて、黒い帯を見かけなくなった頃、宮官長の部屋に来いと呼び出しを食らった。
宦官は周りの下女にも話しかけている。
『何だろうね、』
猫猫｢人手が足りないのか？｣
促されるまま部屋へと向かう、中には大きな机が一つあるだけで思ったより殺風景だった。中には下女が十人ほど集まっており、不安と何かしらの期待と、そしてどこか興奮したような表情を浮かべる。
そして女性にしては肩幅が広く、簡素な服を着ている。
髪を巾でまとめ、残りを下ろしている。
猫猫｢(男なのか？)｣
天女のような柔らかい笑みを浮かべ、女官立ちを見ている。
あの美貌に撃たれないものはいない。
猫猫｢(はて、麗麗も天女には心撃たれてる頃だ……)｣
『……』
という訳でもなさそうだった。
麗麗は少し顔を濁して、軽蔑したような目で見ていたのだから
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (
レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます！18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします！続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ﾉ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ｰ̀֊ｰ́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜！！！ (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆみ
| 作成日時：2024年2月25日 1時
