第二十一話 変化 ページ22
誤解を招く姿を見られては、従者の二人も唖然とするのも仕方がない。
冷静に立ち上がって、乱れた服を整えた。
壬氏の頬はほんのり赤く染まっていた。
高順「れ、麗麗…?…」
『少し時間頂けますか』
そう言って麗麗は一時間ほど壬氏の部屋を離れた。
現れた頃にはうんと別人になっていた。
『お久しぶりですね』
上物の漢服に艶やかな銀髪、そして煌びやかな宝石眼
美しいを全て掻き集めた女神と言うべきだろうか。
眩しすぎて直視できないのもあるが、この国で重宝されている神官の
証である宝石眼を目にして高順と水蓮は頭を下げた。
壬氏「……そうか、お前は西国の者だったか」
高順「壬氏さま、敬語をお使い下さい。頭も下げますよう」
『身構えなくて結構ですよ、少しお話しましょうか』
水蓮は茶の用意を執り行った。
壬氏と対面するように椅子に腰掛ける
座っているだけで絵になる彼女、この美しさを隠すのは相当の
苦労をしただろうか、と壬氏は考える。
『簡潔に、詳細は言えませんが
とあるために後宮に忍び込んでいました』
壬氏「何のために」
『其れはお伝え出来ません。まぁこの姿では目立ってしまうので下女の格好をしていました。然し残念ながら正体がバレてしまった以上、演技も必要無いですし、誰かさんのおかげで早起きをせずに済みそうです』
壬氏「私のせいだと言いたいのか」
『私の失錯なので誰が悪いとかでは有りませんが、少しくらいは察して欲しかったものですね』
壬氏「口が達者だな」
『貴方も行動が達者な事ですね』
またもや目を睨め合い、稲妻が走る。
水蓮の用意した茶を飲み、一息つく。
高順「今後はどう過ごされますか」
『流石にこの目と髪は隠します。阿多妃には事情を話すところから』
壬氏「まさか阿多妃もこの事を知っているのか?」
『ええ、この後宮内で唯一の味方ですから』
矢張りかと考え込む壬氏
侍女に対して肩入れがあったのでなんやかんやで引っかかっていた部分はあった。其れにあの方は幼い頃の彼女を知っていたし微かに大事にしていた。
壬氏「暫くは此処に身を置いた方がいいのでは無いか?」
『いや、其れは』
壬氏「不服か?」
『ええ、そりゃまぁ……でも私の素顔は知っているし麗麗の格好をせずに過ごせられる。(其れに壬氏の傍で見守ることが出来る、彼の好意は素通りで行けば問題ないか)』
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます!18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします!続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ノ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ー̀֊ー́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜!!! (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2024年2月25日 1時