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第十八話 刺客 ページ19

相変わらず顔が近い。

他の相手なら失神している所だ。



『お香を焚いていたからでしょうか、あの近いです』



壬氏「ふふ、すまない」




じっと目を見つめてくる。
色仕掛けでもされているのだろうか、先日のびやく入の菓子を食べた頃なら今頃彼の肌に触れて、私を目を見つめ返していただろうか。
まぁそんなの出来るわけが無いのので、目を逸らす。




『そろそろいいです……か』






すると森の奥に人影と銀色の刃が見えた。

咄嗟に壬氏の前に立ちはだかり、放たれた矢を受け止める。


一瞬の出来事に思考が停止する。



然し彼女は慣れたように対応し、傍で見守っていた高順に声を掛ける






『刺客だ、方向は東へ進んだ。複数人で計画を張っている。武官に報せて下さい、まだ園遊会は執り行っていますので、出来れば大事にしないよう。この矢も特殊な合金で出来ている、調べれば何処の輩か分かるはず。お願い出来ますね』




麗麗とは思えない程の凛とした立ち振る舞いに、麗麗より身分は上の高順は思わず丁寧に従ってしまう。




高順「は、かしこまりました」





冷静で判断も早い、高順は驚きに溢れていたが駆け足で武官に知らせに行った。






壬氏「お前……」



矢先の方向からして壬氏か私が狙われていた。
然し彼の本当の正体を知るものは限りなく少ない。
なら、私か?私の正体を知っての愚弄だと言うのであれば、早急に片付けなければならない。




『怪我はありませんか壬氏様』





壬氏「いや、私は大丈夫だ……ってお前腕から血が!!」






嗚呼、先程からじんじんと痛みがしていたが私が怪我をしていたようだ。

袖を捲ると傷口が炎症を起こしていた。どうやら刃には毒が塗られていたらしい。どんどん広がる発疹。




『お気にならさず、消毒して包帯を巻けばいいです。一人で出来ます』




壬氏「そうはならんだろう!」




幼い頃から西の国でも野蛮な輩に狙われることは多かった。城に入り込んで小さい頃の私を何度も攫う出来事はあったし、権力争いで毒の入った料理を何度も飲み込んだことはあった。
私の母は私を強くさせるべく毒の耐性を付けたり、体術も叩き込まれた。



神に反する輩は多くいる。







壬氏「大人しくするんだな」



と彼は私を横抱きにして何処かに運んだ。





『は、っ、ちょ!』





壬氏「駄々をこねるのはそれくらいにしろ、さもないと私の傍に置く」




其れだけは御免なので死体のように止まった。

第十九話 刺客→←第十七話 園遊会



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設定タグ:薬屋のひとりごと , 壬氏 , 猫猫   
作品ジャンル:恋愛
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます!18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします!続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ノ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ‪ჱ̒ ー̀֊ー́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜!!! (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あゆみ | 作成日時:2024年2月25日 1時

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