第十七話 園遊会 ページ18
・
年に二度、宮廷の庭園で園遊会が開かれる。
妃のいない皇帝は、正一品の妃を連れてくること。妃の世話をする女官もついていくことが決まりだ。
そんな園遊会は本日行われるのだが……───
宦官「お、おいあれ誰だ……あんな美しい女官がいたか？」
「女官と言っていいのか……あの容姿は」
『(はぁ、仮病を使いたいくらいだ)』
誰も雑巾女とは思わないだろう。
異国情緒溢れる顔立ち、
麗麗の姿で幕の裏にて大人しくしていたかったが、阿多妃のご意向だ。協力しているのかしていないのかよく分からない時がある。
でも久しぶりに厚化粧を落とすことが出来た、素でいる方がとても気が楽だ。流石に髪と目は隠しているが。それ以外は素の私だ。
壬氏「おや、麗麗か……この間はすまなかっ…………た、……いや……麗麗？」
きょとんとした顔で見つめてくる、それも仕方が無いことだ。
『御機嫌よう、壬氏様』
大きな瞳、潤った唇、しなやかな肌、筋の通った鼻
仮にこの姿を皇帝が見れば、目を付けられると言っても過言では無い程の可憐な彼女だ。
だから周りの者が彼女に注目していたのか。
壬氏「……その声、矢張り麗麗なのか？」
『ええ、はいそうですね』
壬氏「……驚いた、まさかお前もそれが素だと言うのか？」
『そうなります。猫猫から聞いてるかと思いますが、仮の顔も身を守るためのものですので』
壬氏「そうか」
早くここから立ち去りたい、この男といると昔の記憶が鮮明に蘇る。
それに天女と呼ばれる方と一緒に居たりなんかしたら余計に注目の的だ。変に釘を刺されても面倒臭い。
『失礼致します』
壬氏「待て、これをやる_______________」
身を引き寄せられて、髪に簪が突き刺さる感覚を覚えた
壬氏の贈り物に周りは歓声が上がっていた。
『私のようなものにこんな高価なもの……』
壬氏「いや、お前が一番似合うと思ったからだ。もう少し派手でも良かったが」
『ありがとうございます』
壬氏「お前の香りは私が好きな香りがする……」
と耳元で囁かれた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 551人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (
レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます！18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします！続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ﾉ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ｰ̀֊ｰ́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜！！！ (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あゆみ
| 作成日時：2024年2月25日 1時
