第十五話 ほんの気づき ページ16
高順「壬氏様、ひと月ほど柘榴宮の侍女麗麗の視察を行いました」
壬氏「あ、嗚呼。でどうだ」
高順「特に怪しい点は有りません。日中は熱心に仕事をしています。猫猫とは洗い場でよく話していますが、特に何も」
壬氏「そうか、杞憂か?」
高順「ただ部屋に侵入致しましたが、大量の黒い油が……」
壬氏「油?」
高順「はい、何に使用するかは知りませんが」
壬氏「ふむ、採取出来るなら少量でいいから取ってもらえるか?薬屋に確認してもらう」
高順「承知しました」
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高順は数日かけて摂取した謎の黒い湯を猫猫元に持っていき、調べさせた
壬氏「何か分かるか?」
猫猫「墨で無いのは確かですね、微かに花の香りがする……」
1滴を手の甲に垂らして、落ち具合を確認する。
水に濡らしても擦ってもなかなか落ちない。
猫猫「
高順「美玄香と言うと」
猫猫「染物ですね、髪の。あの、壬氏様……これ頂いてもよろしいでしょうか?!こんな高級品お目にかかれません」
壬氏「あ、ああ。好きにしろ。(染物……銀髪……だとしたら……)」
猫猫は貰った黒油を大事に抱えて嬉しそうにしていた。
そして浮かない表情をする壬氏。
・
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猫猫「あ!麗麗!」
『猫猫!何だか機嫌が良さそうだね、なにか嬉しいことでもあったの?』
猫猫はポケットから小さい小瓶を取り出して、見せつける。
猫猫「壬氏様に譲り受けたんだ、この美玄香を!!はぁ、まさか高級黒油を手に入れられるとは……しかも香り付なんだ。まぁなんでこれを壬氏様が持っていたのかは謎だが…髪でも染めるつもりだったのか?まぁどうでもいいが…麗麗も嗅いでみるか?!って麗麗?」
麗麗は瞳孔を大きく開き、唖然とした表情で一点を見つめた。
『(しくじった!!!!)』
暗い顔をしたまま麗麗は駆け足で柘榴宮へと戻った。
猫猫「どうしたんだ……?」
まさか部屋まで侵入され漁られるとは、本格的に私を探っている。
この出来事を一先ず阿多妃に説明しようと本邸へ向かうが、厄介事が起きると必ず貧乏くじを引かされる。
目の前には壬氏が立っていた。
壬氏「やぁ、何処へ行く?」
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化鮎(プロフ) - ななしさん» 読んでくださってありがとうございます。すみません今気づきました。最後まで書いたのですがどうやら消えちゃったようです。知らせてくれてありがとうございます。どうぞ今後もよろしくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) (3月18日 21時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
ななし - いつも楽しくお話読ませていただいてます!18話刺客が途中で終わりになってしまっている気がします。確認の方よろしくお願いします!続き楽しみにしてます( *ˊᵕˋ )ノ (3月17日 19時) (レス) id: 60cf5c463f (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - さふゆわさん» ჱ̒ ー̀֊ー́ )頑張ります (3月13日 10時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
さふゆわ - 続きがきになる〜!!! (3月12日 23時) (レス) @page21 id: da462b131e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2024年2月25日 1時