09 story_傍にいたい ページ10
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視界がぼやける
青信号になった途端レイは走り出して、地面に倒れる私を抱き上げた。
レイは周りにいた休憩中の医療関係者に指示を仰いでいた。
彼が私に向かって何か言っているようだけれど、何も聞こえない。
『(……駄目だな私、レイの貴重な休み時間奪って、)』
レイ「欠片が破損してる可能性がある、レントゲン次第でオペを施す。私が執刀する」
意識が朦朧とする中、彼が私の頬を触る感触だけは分かった。
そして悲しい表情。
そんな顔させたくなかった。
_______________ぷつん、と意識が途切れた。
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『…………ん、』
ゆっくりと目を開ける。
腕には幾つものの針が刺さっていた。
体が思うように動かない。
頭の近くに置いてあった探査器をONにする。
私が倒れてから3日は経っていた。
『……仕事……』
何件か禁猟区での任務があった。
しまった、、と頭を抱えた。
セキ「このまま目覚めなかったら体の負担が大き過ぎます
最悪の想定も……」
病室に入ってきた助手のセキとレイ
ぱっちり目が開いている私を見て、2人は呆然と立っていた。
『……えっと、おはようございます』
セキ「はぁぁぁぁ、よかった。レイ先生良かったですね、これでやっと安眠出来ますね」
レイ「セキ、直ぐに検査の準備を」
レイは一瞬の動揺を示したが、直ぐに冷静になっていた。
モニターの波形を見たり、点滴の様子を見たり、胸の音を聞いたり。
『あのレイ』
レイ「今は治療に専念しろ、当分ハンターの業務は禁じる。既に職場には連絡済みだ、あと、セイヤと云う男がお前の仕事を引き継いだ。心配しなくていいと伝言を頼まれた」
『(後でお礼言わなくちゃ、)』
レイ「随分とお前のことを気にかけていたが仲がいいのか……
いや、なんでもない。セキ、検査は頼んだ」
セキ「了解です!さっAさん、車椅子に載って部屋を移動しましょう。」
レイは部屋を出ていった。
セキさんの力を借りて何とか車椅子に乗ることが出来た。
……レイ、あんまり心配してないのかな。迷惑な女って思ってないかな。
と暗澹な表情でいたが
セキは肩をポンッと叩いて励ます。
セキ「レイ先生、ああ見えて。Aさんのこと凄く心配してたんですよ。この3日間家に帰らず、貴方の傍に居たんですから。大丈夫、すぐ良くなりますよ。」
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KIRAHIKAKOKORO(プロフ) - 新しいお話、最高😆😆化鮎さん✞(*´˛`*)✞神だわ (4月3日 15時) (レス) @page16 id: 2c863513fd (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - KIRAHIKAKOKOROさん» 読んで下さりありがとうございます。とても嬉しいです。更新頑張りますのでよろしくお願いいたします! (4月3日 11時) (レス) id: c4c0aa5ccc (このIDを非表示/違反報告)
KIRAHIKAKOKORO(プロフ) - 化鮎様『恋と深空 レイ』小説、大好きです。続きを読みたいのでヨロシクお願い致します🙇♂️ (3月31日 22時) (レス) id: 2c863513fd (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - にょんさん» 嬉しいですт_тありがとうございます!!! (2月15日 9時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - mjさん» わぁこちらこそ読んでくださってありがとうございますт_т♡ (2月15日 9時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アユミ | 作成日時:2024年2月6日 15時