57話 問題児、黒蝶を喰う ページ7
乙骨「あ、はい。そうなんです。現地でやりたいことがあるみたいで」
…「それ変なやつじゃないよね」
律儀な乙骨は念の為、彼女が国外に居ることを五条に連絡していた。
乙骨「多分です……、危なそうでしたら止めます」
…「まあ、憂太が傍にいるなら僕も安心だよ。あの子、学長のサングラス壊して逃亡したって聞いたからさ。まさか海外にいるなんてー」
乙骨「あははは、なるべく早く日本に帰るように伝えます」
…「うん、頼んだね」
ぷつんと通話が終わり、振り向けばミゲルが叫び散らかしていた。
ミゲル「乙骨!!タスケテクレ!この女!頭オカシイ!」
『可笑しいって酷いな〜、毒蝶見せてあげてるだけじゃん。レアだよレア』
ヒラヒラと舞う、蝶がミゲルの体に止まる。
ミゲル「致死率がアル、嚙まれたらシ。フザケルナ!」
乙骨「あ、Aさん…。ミゲルさんが困っちゃうんで…」
乙骨は呪力を発動させて、毒蝶を消した。
『釣れないなー』
乙骨「ダメなものは駄目ですよ。一先ず五条先生には連絡しました。もう夜なので今日はこの辺りで寝床を張りましょう。黒蝶の件は明日以降で」
ミゲルと乙骨はテントを用意し、集めた木に火をつけた。
食事は昨日狩りで得た動物の肉を焼いて食べていたが、私はポケットにある飴で
十分だった。
ミゲルは私と顔を合わせたくないのか、テントの中へはいる。
消えかかる焚火の前に座り、綺麗な星空を眺める。
『外国は呪霊があまりいないから空気が穏やかだね』
乙骨「そうですね。Aさんがなんだか楽しそうで、僕も嬉しいです」
『そう?私楽しそうにみえる?』
乙骨「以前に比べるとです」
『たくさんお友達できたからかな〜、タメはいないし』
乙骨「それは良かったです。じゃ僕はそろそろ寝ますね」
『うん、おやすみ。私はもう少し夜風に当たるから』
その夜は寝れなかった。意味もなくただ茫然と夜が明くのを待っていた。
まあ寝床がいつもと違うので、単に眠れないだけの話だが。
偶には自然を感じての野宿も悪くない。
乙骨「おはよ…ってAさん?!まさかずっと起きていたんですか」
『うん〜、あ平気だよ一週間寝なくても、』
乙骨「駄目ですよ、やっぱホテルに案内したほうがよかった…」
『もー、心配性だな〜憂太は』
乙骨「心配になりますよ…」
黒蝶探しの旅は続く
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化鮎(プロフ) - 香楽さん» わぁコメントありがとうございます(›﹏‹)嬉しいです!!更新頑張りますのでもう暫くお待ち下さい(›﹏‹) (4月23日 22時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
香楽(プロフ) - 渋谷事変の続きがすごく楽しみです!!続き楽しみにしてますー! (4月22日 13時) (レス) @page14 id: 7e4e681784 (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - うさぎさん» 読んでくださってありがとうございます。またご指摘ありがとうございます。硝子呼びなのは把握しておりますが、私が勝手に家入呼びにさせてます。気分で変えてます。トップにもある通り原作通りでは無いので大目に見てください。すみませんがよろしくお願いします。 (2月16日 4時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!少しあれ?って思ったことがあるので、生意気かもしれませんが伝えさせて頂きます。五条は家入硝子の事を苗字ではなく、下の名前を呼び捨てに原作では読んでいるので、そこを直した方がいいんじゃないかな?と思います。 (2月16日 2時) (レス) @page7 id: 785d8f218a (このIDを非表示/違反報告)
化鮎(プロフ) - ふゆねこさん» ありがとうございます(T^T)♡♡ (2月15日 22時) (レス) id: 0a7cb3211d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2023年10月24日 0時