玉柱は宵に現れる〈鬼滅の刃〉

1ノ亊~零時の鳴る頃 ページ2

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御立派な満月が顔を出し



縁側にて寛ぐ一人の影





丁度顔を上げると月を情景に梟(ふくろう)が


双翼を広げ此方に向かうので腕を伸ばす









〔ﾎｰﾎｰ伝令伝令……那田蜘蛛山での戦いは幕を閉じﾎｰ先遣隊は幾多の命を落としましたﾎｰﾎｰ
竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助の大いなる活躍……ﾎｰ十二鬼月 下弦の伍は後援と来た冨岡義勇
によって滅〕









『

__________矢張り今回の闘諍(とうじょう)

は柱無しでは全員壊滅したという事なのね』









〔ﾎｰﾎｰ〕







『ご苦労様翠玉(エメラルド)』









顎を優しく指で撫でる

梟は御満悦に守護する森へ帰る









『満月が実に婀娜(あだ)であるな

竈門炭治郎と其の妹実に興味深い

其の美しい愛とやらを拝見させて頂こうかしら』









時刻は零時


月下美人の焼酎を片手に月の光を浴び


力を得る女









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鬼





人間を殺して喰べる

身体能力が高く傷などもたちどころに治る

切り落とされた肉も繋がり、手足を新たに生やすこ

と可能。


太陽の光か特別な刀で頸を切り落とさない限り

殺せない






に対し









鬼殺隊




その数凡そ数百名


人喰い鬼を狩る力を有した剣士


“悪鬼滅殺”という目的達成の為に鬼を殺す




然して鬼殺隊の最高位に立つ剣士

全集中の呼吸の流派に従い 柱 と云う肩書き持つ

剣士九名が存在するが


本来は十名である





その一人とは……









『矢張り私を愉しまさせた鬼は彼奴(あやつ)
だけ、この突き刺された眼も白く染った』







左眼に触れる




怒りで塗れているのか愉悦に浸っているのか



その表情はよく判らない









美しい彼女だが





不気味な程に息が詰まるオーラが纏わりついていた









宵は香りが違う




死の匂い_______________









『また一人二人と……幾多の尊き命が死んだ』









零時の鳴る頃、







今日も我らは闘う

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