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紺炉「あの事件の前日に____________……」
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8月14日
その日は丁度、紅い月が映えていた
紅い月は「地震の前触れ」「不吉な前触れ」
と憶測を囁かれていたものだから
薄々胸騒ぎはしていた。
そんな時に、ふらりと樹は酒を片手に俺の所に
訪れた
紺炉「どうした樹、最近は皇王に振り回されていると聞くぞ 篝火家の当主も大変だな」
樹「一杯付き合って欲しくてね、単に気まぐれだよ」
かれこれ樹とは何年もの付き合いになる
それでも尚、奴の考えることは全く分からない
常に手ぶらなやつだが、一切隙を作らない
そんな男だ
紺炉「こりゃ、〈黒龍〉じゃねぇか……幻の酒じゃなかったか?よく手に入れられたな」
樹「父の金庫をこじ開けて、出てきたものだ」
紺炉「いいのか?そんな偉いもんを飲もうだなんて」
樹「嗚呼、構わないさ。特別な日だから」
紺炉「……特別な日か?」
樹「ああ、特別な日だよ____________」
縁側に足を組みながら座り、盃を持つ
どちらかと言えば、グラスが似合う男だが
奴はよく日本酒を飲む
紺炉「…………お前はもう27だろ、そろそろ一緒になる相手でも探したらどうだ、Aももう立派な女性だ」
樹「Aが可愛くて、それは出来ないかな…
それに篝火家を継ぐのはAだ」
紺炉「それはまだ先の話だろ?」
樹「……紺炉、俺は厄災を
伝導者達は血眼になって、俺を探している」
紺炉「……は?」
樹「俺が持つ力を伝導者は狙っている、奴らの元に捕まりでもしたら、世界は間違いなく…数百年前の大災害が今一度訪れる事になる。
だから俺は死を選ぶよ_______________」
意味が分からなかった、
死を選んだ男は
怯えることなく、微笑んでいた
紺炉「……何を言っているんだ、それ以外に解決策はあるだろ?!」
樹「現状はない、何れもAも俺と同じ運命になる
だが恐らく俺よりも強くなるはずだ、能力はまだ覚醒していないが、何れは篝炎刀を使いこなせるようになる」
奴の腰を見つめると、必ず身に付けている刀が
無かった
本当に丸腰で挑むつもりだ
紺炉「一体……どうやってお前は死ぬつもりだ」
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あおり(プロフ) - 化学的酸素要求量さん» please.更新!!がんばってください! (2020年11月25日 17時) (レス) id: a183b3bfa3 (このIDを非表示/違反報告)
化学的酸素要求量(プロフ) - あおりさん» 全然大丈夫ですよ!ちょっと分かりにくいですよね笑私も最初そうでした!気にしないでください! (2020年11月16日 20時) (レス) id: ca4637bf7d (このIDを非表示/違反報告)
化学的酸素要求量(プロフ) - ノアさん» 読んでくださってありがとうございます!更新頻度落ちてしまってごめんなさい、、更新頑張ります! (2020年11月16日 20時) (レス) id: ca4637bf7d (このIDを非表示/違反報告)
あおり(プロフ) - 化学的酸素要求量さん» あおりです。ごめんなさい、レスのやり方わかりました…すみません\(_ _) (2020年11月16日 19時) (レス) id: a183b3bfa3 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - すごい面白いです!更新これからもがんばってください! (2020年11月13日 21時) (レス) id: 446b9f453e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2020年9月2日 23時