16:宵の戯れ ページ16
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善条は彼女の上に
邪魔だったのか、眼鏡を外す。金茶色の瞳が何処か優
しいものだった。善条は滑るように、ドレスのファス
ナーを外す。この時点で肩に硬い手が触れていた。
緊張のあまり、身体が震えていた。それに気づいた彼
は、頭を撫でる
「やめるなら今ですよ」
『や、やめません……続けて下さい』
次第に顔が近くなり、唇と唇が密着し、舌で交わる
吐息が荒い。ただの唾液には媚薬のようなものが
掛けられていた。
「……キスは慣れていますね」
『キスぐらい経験はありますよ……ただ最後までは』
「私も久しぶりの事ですので、満足させられるかどうか危うい所でして」
矢張り慣れているからだろうか、こんな状況なのに冷静に対応する善条さんに私は感心していた
『あの、敬語やめませんか?
この時だけは気楽に話しましょう』
彼はぽかんと口を開けていたが、自然に微笑む
「判った______________……」
唇から胸へそして下半身へと触れられ、動きは
激しくなっていく。
身体が痺れるような気持ちよさに私は声を漏らしていた
『…………(こんな大きいの……入る)』
「痛かったら直ぐに言ってくれ」
『判っ……た』
「Aさん、本当に後悔はしないのか?」
『え?』
今更、という言葉が当てはまる。
「今は体の関係みたいなものだが、本来このような事は愛し合うもの同士がやるべき事。未練はないか?」
その言葉を聞いて、また
映像として映し出される。消したい消したいはずの
記憶が掘り返される。
未練___________
正直私は悔しい思いでいっぱいだった。
先程のパーティで淡島さんと親しげに会話をしていた
こと。幾ら任務とは言えど、愛称で呼ぶ二人には
何らかの関係がある。
それに何よりお似合いの二人だった
本当に付き合ってるようだった。
『私は………………』
「吠舞羅No.2の草薙出雲でしょうか」
『その事を判った上で、こんな事を?』
「申し訳ありません」
善条さんは根が優しい、落ち込む私を心と体で癒そう
としてくれた。けど彼は私を知りすぎた。
咄嗟に私は枕を善条さんに投げつける
『善条さんの馬鹿!!!!!』
私は裸のまま部屋を飛び出す
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化学的酸素要求量(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!更新なかなか出来ず申し訳ないです、、。必ずや更新させます! (2021年4月14日 0時) (レス) id: ca4637bf7d (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 素敵な作品ですね!更新楽しみしてます! (2021年4月11日 13時) (レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆみ | 作成日時:2020年5月10日 2時