柊家のもう一人の天才長女【弍】 (ページ16)

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六十二．ページ16

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剣を首筋に向け私に問いかけた

ウルド｢貴様は誰だ｣

吸血鬼は容赦なく私の首筋に傷を入れた

私は無表情のまま剣を握った

『貴方こそ誰？』

レスト｢無礼な人間め！！殺して…｣

ウルド｢待て……この力｣

ウルドの剣をたった一握りで曲げたその力を目にし

吸血鬼は驚く

レスト｢ギールス様の剣を…｣

『で、貴方は誰…名乗り出なさい』

吸血鬼は剣を腰に終い、一旦距離を置く

ウルド｢第二位始祖ウルド･ギールス｣

金髪の顔の整った男だった

レスト｢ギールス様！此奴は人間です！！今すぐ｣

ウルド｢貴様は自分でも自覚してるのか、先代の｣

『ええ、知ってる…その先代という人は私の中にいる』

吸血鬼はその事実を聞き眉に皺(しわ)を寄せた

ウルド｢先代は何か言っているか｣

『つまらない世界だと』

ウルド｢……貴様はどっち側だ｣

『中立の立場と言ったら如何でしょう？』

ウルドはクルルを拾い上げた

私はクルルと目が合った．

クルル｢……｣

『彼女をどうするつもりなの？』

レスト｢人間、此奴と知り合いなのか？｣

『一度は戦場で拳を交わえた敵同士ですよ』

ウルド｢罰するそれだけだ｣

『…人は罪を鳴するが吸血鬼も罪を被るのね』

私はクルルを見つめて目と目を合わせた

ウルド｢…なら目の前から立ち去れ｣

『そうしましょうか、………ｯ？』

ウルドはクルルを投げ捨て

私が隙を空いた瞬間私に近づいて

『…_______________しま、っ』

拳で投げ飛ばした

随分遠くまで飛ばされたものだ

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服は汚れ、髪は泥

『…あの吸血鬼…め…_________今すぐ殺して』

ウルド｢……覚えてないのかレイネ｣

私の目の前に立って知らない名を呼んだ

『レイネ…？』

廃墟のビルの中で声が響く

ウルド｢……なら、確かめるまでだその血の味を｣

『っ何をする気だ…殺すぞ』

鬼呪を出そうとしたが、何故か体動かない

ウルド｢本当にお前がそうなら……｣

吸血鬼は私の首筋に牙を立て

色気のある音を立て血を飲んだ

『_______________…ウル、ド』