【d!】俺のおよめさん (ページ10)

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7話ページ10

『素敵な魔法……か』

ni先生に言われたその言葉が頭の中に残る

あの後、学園生活に伴って過ごし方や注意点などの話を聞き、今日は解散という事になった

さて、今日は学生寮で今後の計画を立てるとするか

俺はなるべく早く、寮へ向かった

??｢ｷﾞｬｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｯｯ?!｣

どこからか悲鳴が聞こえてきた

『……？』
周りを見渡すも人がいる気配はない

気の所為、か？

??｢死ぬぅぅぅぅうう!!｣

段々声が近付いてきていた
何処だ……？霊か何かか？
いや違う

『上……！』

上を見上げると
この学園の生徒であろう人が
空から落ちてきていた

??｢たたたすけてぇえええ!!｣
『……』

まず何故空からなんだ、と言たかったが
その言葉を飲み込み
俺はその場でジャンプした

落ちてきた人を横抱きでキャッチし、浮遊魔法を使ってゆっくりと地面に降りた

??｢……?｣
痛みがこなくて驚いたのだろうか
ぎゅっと瞑っていた目がゆっくり開かれる

『…大丈夫ですか』

少々手荒な方法だったので
怪我していないか顔を覗き込み、声をかける

??｢ん、え？｣
『……？』

何故か顔を見つめられる
ほぼ髪で隠れている俺の顔を見て面白いのだろうか

??｢……綺麗な目…｣
『…はい？』

俺の目が
見えるのかこの人

??｢あ、ｯ大変失礼致しました?!｣

俺の腕から暴れるように、飛び出していく
あまりに唐突でつい、その人の腕を掴んでしまった

『まってくれ』
??｢わっ?!｣

俺の目が見えるのならば

『貴方、光魔法の使い手ですか？』
??｢そう、ですけど｣

やはりそうか

『お初お目にかかります。私、レイ・リーベと申します。"アンジュ・フランソワ"さん』

母上に聞いた
今年、歴代でも数少ない光魔法の使い手が居ると
しかもその人は貴族ではなく平民出身だと言う事

貴族が生徒のほぼ全てを占めるこの学園で平民、尚且つ光魔法の使い手というのは、この学園でも史上初なのだ

まさかこんな形で会うことになるとは

an｢え゛、リーベ様?!やだ私っ、なんて事を…｣

俺の名前を聞いてanさんが顔を真っ青にした
気にしないで、なんて言えないか

an｢あぁ、なんと言ったらいいのか、この御恩どう返したらいいのか…｣

余りにも余裕がなさそうなので1つ提案をする事にした

『お礼ですか、あまり気にしないで欲しいのですが……せっかくなら一つ約束をお願いします』

an｢お願いです、か｣

『俺の目の事は他言無用でお願いしたいのです』