【d!】俺のおよめさん (ページ11)

今日:14 hit、昨日:98 hit、合計:12,737 hit

8話ページ11

an｢目、ですか？｣

『はい
普段は人に見えないようにしているんですよ』

でもなんで、と頭に？を浮かべている

まぁ当然か

『……闇魔法』

と一言告げた
彼女は勘づいたのだろう。分かりやすく目を丸くさせた

『分かって貰えたようで助かります。髪だけじゃ完璧に目は隠せません。だから俺は少しだけ闇魔法を目元にかけてます』

an｢聞いたことがあります

光魔法は多少の魔力なら闇魔法を相殺すると｣

『そういうことです』

要約すると、彼女の光魔法が俺の闇魔法の効果を打ち消した。それで、俺の顔を見ることが出来た…という事だ

『詳しい事は言えませんが、どうかこのお願いを受けて頂けますか？』

an｢リーベ様は私の命の恩人です。私に断る理由はございません｣

物分りのいい人で助かった
こればかりは譲れないのだ

『ありがとうございます。引き止めてしまって申し訳ございません。また会う時があればその時はよろしくお願いします』

俺は本来の目的であった寮に足を向けた

an｢っあの！｣

まだ何か思ったことがあるのだろうか
anさんが声をかけてきた

『？』
an｢私は、リーベ様の目がすっ、好きです！｣

『……』

俺は少しお辞儀をして、寮に向かった

〜

『ふぅ…』

部屋に着いてすぐベッドに飛び込む

どっと疲れた気がする
学園生活初日というのも関係あるのだろう

『今後どうするか』

勢いをつけベッドから上半身を起こしあげる

まずは情報収集が最優先、明日から暫く友好関係を気にすべきか…いや多すぎると面倒になるな
やはり生徒会に入ってしまった方がいいのだろう
情報はもちろん、生徒会員という肩書きが付く

俺は首席であるし、入れてくれと言ったら入れるか？

『思い切って行動するのも手……』

明日は生徒会長に話をしよう
少し怖いが何とかするしかない

『何とかするしかないんだ…』

シャツの襟元を少し開き、首元にあるチェーンを引っ張り出した

『……』

あの日の約束、この指輪に
あの子に誓って

『絶対会いにいくからな…』

俺は指輪に触れるだけの接吻をした

〜

ー次の日ー

mb｢｢おはようございますわリーベ様｣｣

『おはようございます、ーー様、ーー殿』

……大分変わったな

俺がリーベ家ということを信じたのだろう
媚び売ってるのが見てわかる
俺も素直に媚びには応じないからな
あくまで接待

生徒会になったらもっと酷いのだろうか

『先が思いやられるな…』

??｢少しいいですか｣