犬派なんだね伏黒くん

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伏黒 side





『もうお腹すいた！我慢できない！食べていい？！』




「うん！食べよう！」



「『いっただきまーす！』」




「はあ…」




今日何度目の溜息だろうか。


ほんと自由すぎてついていけない




「いただきます、」




『ん！このピザめっちゃ美味しい！』




「でしょ〜！本場イタリアで有名なお店が日本初上陸！ってところで買ってきたの！」




『じゃあ次こっちのマルゲリータたーべよ！』




ふとテーブルに伸ばされた高橋の手に視線が向く



多すぎる絆創膏と少し不格好な誕生日ケーキにそういうことか…と納得した





「ケーキ、高橋が作ったのか」



『そ！上手すぎて最初気付かなかったでしょ』



「…でもその手」



『あーはいはい、それは見なかったことにして素直に喜んで〜』



軽く額にデコピンされる




痛みを感じないとは言ってもそんなに怪我したら大変だったんじゃないのか、俺が無理させたんじゃ、とか

一瞬考えてしまったけどすぐにやめた



あいつもその方がいいんだろうなって思ったから





「…うん。ありがとう」





『お、泣く？感動して泣いちゃう？』




「泣かねーよ」




『なんだ、つまんないの〜』






泣かないけど、




泣きそうになるくらいには嬉しかったのは事実だ。






「つまんないつまんない言うのやめろ」



『だってほんとのことじゃん。』



「いいから2人とももっと食べてよ、これじゃ食べきれそうもないんだけど」



「買ってきたのアンタでしょ…」



『ケーキの分のお腹も空けといてね！』



「「あ」」



『うわ最低！忘れてたでしょ！！』









そして結局全部食べ切る頃には3人共動けない程お腹いっぱいだったからケーキは各自持ち帰りになった。






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