検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:18,047 hit

4:デート ページ4







事の発端は、授業が終わってAさんが教室を出た後の休み時間だった




「伏黒」



釘崎に呼ばれて何かと思えば「ちょっと耳貸せ」と手招きされて少し屈む





「…アンタ、A先生のこと…そうなのね?」





「、は?!」



「大丈夫よ。誰にも言わないから」


静かに頷き 察したわ、みたいな雰囲気を醸し出し始めたコイツ。反論は無駄だと思って諦めた。



「先生、彼氏は?」


「…いない…と思う。そういう話は聞いたことない」



あるとすれば五条先生がAさんに好きって言ってたぐらいだな、ノリかマジか分かんねえけど。
と付け足すと そうね…と考える仕草をする釘崎。



「私も聞いたことないわ。恋バナは真希さんと先生と三人でよくするけど、大体はぐらかされるし」



「…そうか」




すると釘崎は何を思ったのか俺の肩を叩く




「…よし伏黒。メシ誘ってこい」



「は?」


「は?じゃないわよ。なにも仕掛けないことには始まらないでしょ」



「なあなあ、何話してんのー?」



「ほらアホが来る前に早く!!」


「ちょ…!」



教室から無理やり追い出されて、戸惑いながらもアイツが言ってたことは別に間違ってねえし…と勇気を出してAさんを追いかけて、誘った。




そして今に至る。





『ん、おいしー!!』



「火傷しないで下さいね」


『うそ…私恵に心配されるほどオバさんに見える…?』



「…そんなこと言ってないでしょ」




焼けた肉をトングでつまみAさんの皿に乗せるとすぐに彼女が口に運ぶ


…言ってないどころか、オバさんだなんて微塵も思ったことねえよ。




『でも恵も大っきくなったね〜女の人にお肉焼いてくれるなんて』



「……ガキ扱いしないでください」



『そういうんじゃないって、私は素直に成長を喜んでるのー。』




こういう話をされると本当に男としてみられてないんだ、と自覚させられる


…多分 歳の離れた弟みたいな存在。ぐらいにしか思われてないんだろうな



『結構女の子と二人で遊んだりしてるの?』


「ないですよ。今日が初めてです」


『へえ…じゃあ今日が初デートか』


「はい、…えっ」



デート…って言ったか?この人



『あ、ごめんちょっと電話』





そう言って席を外したAさんが戻ってくるまで、
俺は肉を焦がしていることに気が付かなかった







5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
242人がお気に入り
設定タグ:伏黒恵 , 五条悟 , 伏黒甚爾
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

きむだんご(プロフ) - 美園さん» ありがとうございます〜!! (2021年3月13日 13時) (レス) id: e8672fdeaa (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - 恵!可愛いいなおい!夢主ちゃん好き!がんばってください! (2021年3月13日 8時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きむだんご | 作成日時:2021年3月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。