48:過去と未来 ページ10
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五条 side
『私さあ、将来の夢とかできちゃったんだよね』
駅までは少し遠いからAと話しながら歩いた
「え、なに?僕初耳なんだけど。教えてよ」
『…先生になるの。それで、悟先生と一緒に腐った上層部ぶっ壊して呪術界をリセットするの』
いいでしょ〜って笑う彼女。
驚いたな、
この子がそんなこと思ってるなんて全然知らなかった
『あとね、特級になってもっと沢山の人助けたいし、…伏黒にプロポーズもされたいかな〜なんつって!』
あ、これは内緒ね?!と顔を赤くする彼女に思わず頬が緩む
呪い…天与呪縛のせいで正直いつまで生きられるか分からないのに、Aは未来を見てるんだ
「Aと恵の結婚式か〜...僕号泣しちゃうかも」
『え、先生って泣くの?』
「いくら最強でも涙は出るから。僕をなんだと思ってるの」
『そうなんだ?笑』
恵が迎えに来てくれるからか、いつも以上よく笑うA
そんな彼女を見て立ち止まる
『せんせ?どうしたの 』
「…伝えなきゃいけないことがあるんだ」
『?』
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…
数日前。
「呪詛師の家系、ねえ…」
ホチキスでまとめられた資料を机に投げる
やっぱり腕のことがどっかで引っかかってて、この間Aが倒れた時ついでに硝子に診てもらったんだ
そしたら天与呪縛、というより本当に呪われてる…なんて言うから家族を調べてみたら全員呪詛師。
あの呪力が半端ない痣は、彼女が覚えてないくらい幼い時に殺した家族に呪われてできた可能性が高い
呪力で殺してないとなるとさらに。呪詛師なら尚更、呪術師も呪力で殺さないと死後呪いに転じる場合があるからね
「…で、どう思う?七海」
僕の質問に困ったように目の前でため息をつく
「どうって…」
「一家で呪詛師ってそんなことある?笑っちゃうね」
「まあ、初めて聞く話ですけど」
「そんな家からよくあんな子が生まれたと思わない?
たしかにちょっと変わってるけど可愛くてさ…」
「…いつ本人に伝えるんですか?」
その問いかけに言葉を詰まらせる
「…少なくともなんらかの被害が出る前に伝えるよ。はやめにね」
「私もそれがいいと思ってたので。なら良かったです」
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はやめに。
僕はもう少ししたら出張続きになる
伝えるなら今がいいかな。
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Koharu(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!こういうのを求めてました!よければまたいつか更新して頂きたいです! (1月20日 13時) (レス) @page36 id: 6d361b0b5a (このIDを非表示/違反報告)
氷姫 - スッゴいこの作品好きで、大分前からみてます!応援します! (2022年10月29日 10時) (レス) @page36 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
ま - 初めてまして!コメント失礼します。私は伏黒恵くんの夢小説は初めて読んだのですが貴方様のおかげで一気に沼りました!どうか、ずっと待っている読者様のために続きを書いてくださることを願います。 (2022年9月18日 23時) (レス) @page34 id: 64c6fd4413 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - めちゃくちゃ面白いので更新再開して欲しいです!! (2022年2月12日 6時) (レス) @page36 id: 64bb885ea9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - すごくおもしろいです!続き楽しみにしてますね♡ (2022年1月24日 10時) (レス) id: b67279cd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きむだんご | 作成日時:2021年2月5日 23時