目の見えない君は【HUNTER×HUNTER】

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イルミside

───

｢おはようA。｣

『おはようございます、イルミ様』

結婚してはや2ヶ月。
Aはすっかり馴染んでる。

毎朝こうやってAの顔を見れるのもいつもの事だったはずなのに今はそれさえも楽しみの一つになっている。

『よく眠れましたか？今日の紅茶はオレンジペコーですよ』

｢そう。ご苦労様｣

子鳥のさえずりを聞きながら紅茶を飲む。

『イルミ様、今日の予定は…』

｢ねえ、そろそろ敬語と様呼び外してくれない？｣

敬語と様呼び。従順なAの事だから一度たりとも敬語と様呼びを外したことは無かった。
身内なのだから、せめて2人の時は外してほしい

『あ、えっと… イルミ…さん？』

どこまで従順なんだAは。そして頭にハテナを浮かべる姿が小動物みたいで可愛い。

｢イルミさん？だれ？｣

少しいじわるをすればオロオロする。
しっかり者のAもたまに天然なところを見せる。
そこがいいと言うか何というか愛しいというか。

『イ、イルミ…』

頬を赤くしてもじもじするA
ほんと朝っぱらからやってくれるね。

｢ん、よく出来ました｣

そう言ってベッドにおいで、と手招きすれば小走りで俺の元にくる。

側まできたAを引っ張り無理やり布団の中に閉じ込める。

『わわ、！ 』

｢はは、そんなに暴れないでよ。もう一度寝たいからAも一緒に寝よ。｣

Aを返事を聞く間もなく抱きつく。
首元に顔を埋めればAの匂い。

それは愛しい人の匂い。どことなく漂う色気に頭をクラクラさせながら眠る。

小さな声で｢おやすみ｣って言えば『おやすみ、イルミ』って声が帰ってくる。

俺は世界で一番の幸せ者。

いつまでも永遠に愛してる。

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