爆処の幼馴染は生き急ぎ野郎

やだぁ、明日月曜日じゃない。 ページ3

私は一生懸命に走った。生まれてこの方これ程全力疾走した事はないだろう。息切れが激しい。






貴「あなた、ｾﾞｪｾﾞｪ………大丈夫……？」

「いや、大丈夫じゃねーのオマエだろ。」





怒られそうになった男の子は、私の方を見ると何故か憐れむような目で私のことを見てきた。うん、折角助けてあげたのに、私泣きそう。





貴「大丈夫、ちょっと体力がないだけ。」

「それより、そのぶあつい本なんだ？」



貴「あっ、これは






私がそう言いかけた時だった。
私たちが隠れていた茂みにガサガサと何かが近づいてくる。






ｶﾞｻｶﾞｻ














ｶﾞｻｶﾞｻ









私の心臓の音は早まった。










ﾊﾞｯ






何かが出てきたその時、私は思いっきり頭突きをした。
持っているものがなかったので、仕方なかった。




「いでっ！！」

貴「うげっ、頭がぁぁ。」



「オマエらぜったいバカだろ。」




私が顔を上げると、目の前にいたのはさっき先生に報告に来ていた男の子だった。




貴「え、なんで君？？」

「さっき二人が困ってたから先生を外に出したんだ〜。」




えっ？何それ貴方すごいいい子じゃないの。




「えっと、二人の名前なんて言うの？」






貴「AA、おんとし5歳！」


松田「まつだじんぺい。」

萩原「オレは、はぎわらけんじっていうんだ！よろしくね〜。」










えっ？ちょっと待って、えっ？待って。




萩原研二と松田陣平？？？






あれ？もしかして私ついに耳まで悪くなった？？










確かに、何故か東京タワーが東都タワーになってたからまさかとは思ったけど、そういう事かよぉぉ！！！





萩原「あれ？かたまっちゃった？おーい。」ﾌﾘﾌﾘ




そう言って手を私の目の前でフリフリする萩原くん。
えっ？可愛すぎない私の目の前もしかして天国？？





松田「それより、そのほんなんだよ。」

貴「あっ、これは人体の図鑑。人の構造載ってる。」

松田「それおもしろいか？」

貴「うん、少なくとも遊ぶよりは楽しいよ。」



萩原「オレはAちゃんとじんぺーちゃんと遊びたいなぁ〜。」




ｸﾞｻｯ




彼のそのあざとい上目遣いが私の心を直撃した。
私には効果抜群だった。





貴「うん、遊ぶ。」

松田「きりかえはやすぎだろ」


貴「えっ？じんぺーちゃんあそべないの？」

萩原「そうなの？じんぺーちゃん？？」







松田「じんぺーちゃん、じんぺーちゃんうるせぇよ！！」

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