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正義の門が閉まってる。
考えればわかる事だがどうしたものか。
なんて少し悩むふりをしてみた。
貴「この小さい船が通れる広さに風穴開ければ済む話よね。」
私は思いっきり船の甲板を蹴って正義の門に向かって斬撃を放った。船に置かれていた剣なので多少切れ味が悪い気はするが、覇気を纏っている分強度はマシになっただろう。
私の斬撃は見事に正義の門に風穴を開けた。
貴「よっし、行きましょうグーくん。」
少しグーくんが震えていた気がしたの気の所為だろう。
私たちの船はそのまま正義の門の方へと進んだ。
徐々に大きく感じれる気配の数。
まぁ、ザコばっかりね。ロジャーじゃないけど、こんなの暇つぶしにもならないじゃない。曲にしようにも粗末になりそうね。
貴「まぁ、派手ね。」
面白いことに、海面が凍っていた。
海軍、もしくは海賊の方に氷系の能力者がいるようだ。私は戦った事がないタイプの能力者だけど、本当に面白いわ。まぁ、覇気を使ったら面白くなくなるけど。
そんな事を思いながら上の方を見れば、なんとも懐かしい顔が見えた。
貴「グーくんは少し離れた場所にいてちょうだい。」
私はそう言って飛び上がり、懐かしい顔のいる方の船に行った。何十年会ってないかも分からない。自分が死んだ後の出来事なんて興味がなかったから。
私の死が彼には伝わっていたのだろうか。そんな事を思いながら私は彼の目の前に降り立った。
貴「知らないうちに随分老けたわね、ニューゲート。」
私がそう言うと彼は幽霊でも見ているかのような目で私を見てきた。その顔があまりに面白くて私は思わず笑いそうになった。ロジャーがいたら、絶対に笑っていたと思う。
彼は前にあった時よりも随分歳をとっていた。
ﾆｭｰｹﾞｰﾄ「…Aか」
貴「ふふっ、何？おばけでも見たの？」
"エドワード・ニューゲート"
白ひげ海賊団船長であり、ロジャーの友人。彼は海賊である仲間を家族と呼ぶ。私の古い友人でもある彼は私の事がだいぶ好きだ。何故かは私にも分からない。
けれど、おでんを貸す代わりに私を貸してくれなんて言っていた時の彼は凄く嬉しそうな顔をしていた。
ﾆｭｰｹﾞｰﾄ「グララララッ、生きていやがったのか!!」
貴「当たり前でしょ、死ねたら苦労しないわよ。」
私の言葉に彼は昔のように豪快に笑っていた。
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作者名：楸 | 作成日時：2022年10月5日 20時
