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「なぁ、アンタ何やってんだ。」
路地裏で、女性を引きずってた男に誰かが話しかけた。
見覚えのあるシルエット、直ぐに彼だとわかった。
大好き、愛してる私のお父さん。
______"コラソン"
「誰だテメェ、見りゃわかんだろ!この能無し女に躾してんだ。」
「嫌がってんだろ、やめろ。」
「誰に指図してんだ!!」
殴りかかった男の腹を殴って気絶させた。
女の人に声をかけると、抱きかかえて歩き始めた。
どうしてコラソンが私の夢に出てくるの。
とっても不思議な夢。女の人はずっと宝箱を持ってるの。
大事そうに、良かった良かったって。
「アンタ、その箱…」
「…ねぇ、お兄さん…この子をお願いね。」
「何言って…」
そう言って女の人はガクッと力が抜けたように眠った。
コラソンは直ぐに女の人の状態を確かめてた。
脈を確認して、口元に手を当て呼吸を確認した。
コラソンは呆然とした顔してたの。
女の人はきっと死んじゃったのね。
「なんで、私泣いてるの。」
不思議と涙が流れていた。
なんで止まらないのかしら。
ただ知らない人が死んだだけなのに。
「なんで……」
コラソンはハッと顔を上げて、女の人が持ってた宝箱の中を開けたの。中にいたのは、女の子だった。やせ細ったその子の傍らには果物がひとつ入っていた。
コラソンはすぐに女の人の目の色を見てた。
「"カメリア"……ワノ国の異端の一族。」
コラソンはすぐに女の人の遺体にコートをかけて隠した。
今は埋葬してもやれねぇ、すまねぇな。そんな事を言ってコラソンはすぐに立ち上がって雨に濡れながら誰かを探していた。
けれど、こんな雨だ。誰もいない道をひたすら走っていた。
「ごめんな、お腹すいてるよな。」
「う……ぁ」
「この実食えるか?」
そう言うと、コラソンはその実を砕くと子供に食べさせた。全て食べ終わる頃には日が明るくなり、空は晴れていた。
コツコツと歩く音が聞こえてきた。
子供を見ているコラソンはそれに気づいてないみたい。
ねぇ、コラソン。私やっとわかった気がする。
「何をしている、コラソン。」
そこに居たのはドフィだった。
会わない為に夢の中に逃げたのに、こんなところでも貴方を夢に見るなんて。どうして貴方は私をこんなに嬉しくも、苦しい気持ちにするの。
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楸(プロフ) - ユイさん» 最後の方にまだコラソン出てくる予定だから楽しみにしててぇ!!更新遅杉田玄白で申し訳ないのですがこれからも頑張ります!! (2022年11月23日 13時) (レス) id: 94f21122e4 (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございます!大丈夫です!ただこの作者更新頻度がとてつもなく遅いよ、とだけお伝え頂ければ幸いです! (2022年11月23日 13時) (レス) id: 94f21122e4 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - ちょっと、友達におすすめしたいです。許可をください (2022年11月23日 11時) (レス) id: 766649bc8e (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - うわああああああコラソンんんんん!!初コメ失礼します!面白いです!これからも応援してます!投稿頑張ってください! (2022年10月15日 18時) (レス) @page17 id: 546cca6b35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楸 | 作成日時:2022年9月27日 22時