大人になった私には夏油くんを守る義務がある。0 (ページ7)

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79　私たちの選択／有馬記念ページ7

菜々子・美々子 side

夏油様の目を真っ直ぐに見た。

私たちは夏油様の隣を歩きたい。
同じ未来を歩んでいきたい。

でも、私達もAさんが心配だから。

菜々子「私は残ります。」

美々子「私も残ります。」

夏油「そうか。」

夏油様はそう言って笑ってた。

顔に書いてますよ。Aさんが心配だって、本当はその道を進むべきではないって思ってるんですよね。なら尚更、私たちはAさんの元にいないと。

夏油様が安心して幸せになれる世界が、私たちが望む世界だ。

夏油「Aちゃんを頼んだよ。」

菜々子「はい！」

美々子「はい！」

これが私たちが選んだ道だった。

私たちは夏油様とAさんの為に呪術師になる道を選んだ。夏油様は私たちに身を守る術を教えてくれた。Aさんは私たちに呪術とは何か、生き方とは何かを教えてくれた。

だから、私たちは私達が正しいと思った道を進む。

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私は朝が嫌いになった。

昔は結構好きだった。中学や高校の時は特に。
朝から大騒がしで楽しかったから。

朝が来るのを苦痛に思った事はなかった。

「キタサンブラック、二番手接戦！」

特に最近、何か忘れてる気がする。

それはさておき、美々子と菜々子がいなかったら私は朝食を取らず、任務直前まで寝ていただろう。規則正しい生活なんて呪術師には期待できないものだから。

私の唯一の楽しみ、有馬記念が終わりに差し掛かった。

「キタサンブラックゴールイン！！」

３連単で払い戻しは250.4‪×20万＝5008万円

昼間から遊びで5008万も儲けてしまった。
甚爾にバレたらこの馬券もパーになる。

そう思った私は急いで払い戻しに向かおうとした。

甚爾「おっ、いいもん持ってるな。」

貴「げっ……また負けたの？」

甚爾「言わせんな。」

だが私の行く手は同じく競馬に来ていた甚爾によって阻まれた。そして私の馬券を取ると当たり前のように払い戻しに向かった。

そして我が物顔で札束を持ってくるのだから凄い。

甚爾「ほら、しっかり持ってろよ。」

貴「私は大人だからね、当たり前でしょ。」

そうして何事も無かったように私を抱き上げて連れていく。

もう日課になってしまってツッコむ気力もない。
あぁ、夏油君の胸筋が恋しい。あのふわふわの胸筋が。

こんな鉄板よりふわふわの若さが良いな。

貴「あ、今日12月24日か。」