34. 異分子と術師殺し ページ36
とまぁ難しい言葉を並べたが、要は世界VS私。
世界の法則を変えれる術式を持つ私。
そして、世界を保つ為の慣性の法則。
天元が私を世界に関わらそうとしないなら裏で手を回せばいいだけだ。そう思った私は何も言わずに、先生の話を聞き終わって出ていく二人を見ていた。
夜蛾「A、今回の件。お前は関わるなよ。」
貴「分かってますって、天元様でしょ。」
夜蛾「星奬体、今回の任務は特別なんだ。」
そういう先生は私の頭を撫でて言った。
慰めのつもりなのだろう。脳筋だけど案外人の心を分かってくれる人だから、私が行きたがっていたのをわかっていたんだと思う。
だから、ごめんね夜蛾セン。
・
そう思いながらも私は学校を抜け出して天内の宿泊しているホテルがよく見える位置を探していた。
恐らくこの辺りにいるんだろうな、あのおっさん。
しばらく辺りを見ていると爆発音と煙が上がった。煙から落ちてくる人影、あれが天内理子。星奬体の少女だろう。楽しそうな五条たちを横目に私は時計を確信した。
貴「さてと、競艇の時間かな。」
私はすぐに近くの競艇場に飛んだ。
いつものように券を買って手持ちの金を賭ける。今回は40万の2.3倍かな。そう思いながらレースがよく見える上の位置で見慣れた姿を探していた。
だが、耳が良いので直ぐに場所は分かった。
時雨「急にいなくなったと思ったら何してんだよ。」
甚爾「金を増やしてんのさ」
時雨「お前が買ってんの見た事ねーよ。」
そう言う孔に甚爾は私があげた馬券の話を楽しそうにしていた。
甚爾「この間勝ったぜ、168万な。」
貴「勝ったのは私だけどね。」
私がそう言いながら隣に座ると、甚爾の隣にいた孔時雨はあからさまに私を警戒していた。
それはもちろん私が高専の制服を着ているからだろうが、私には正直どうだっていい。今言わなければならない事は別にある。私は未来を変える、キューピットだからね。
そう思いながら私はいつものように賭けた券を出した。
貴「今回も私が勝つ、40万の2.3倍の92万円。」
甚爾「さぁ、どうかな。」
貴「今回は私が全部貰うよ。」
私たちはそう言いながらレースを見ていた。
その間に五条の話やらを甚爾は話していた。
私の前で話したのはそれなりに自信があるからだろう。
孔「つかお前ら何普通に話してんだよ、高専生徒だろソイツ。」
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楸(プロフ) - 面白いさん» ありがとうございます!更新が遅くて申し訳ないのですがこれからも頑張ります! (8月16日 0時) (レス) id: 94f21122e4 (このIDを非表示/違反報告)
面白い - 好きです!楽しませてもらいました!更新待ってます🎶 (8月2日 16時) (レス) @page32 id: 692c19161a (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - ぬえさん» ありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです!これからも頑張ります! (7月16日 22時) (レス) id: 21a7d8e238 (このIDを非表示/違反報告)
ぬえ - こういう感じの関係の本当に好きです!!闇堕ち阻止頑張ってほしい、更新待ってます!! (7月13日 15時) (レス) id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楸 | 作成日時:2023年5月28日 0時