14. 弓削・領域展開 ページ16
五条と目が合って、何となく言いたい事が分かった。なら私は呪霊さんのお相手担当らしい。
守るなら常時発動できる五条の方が向いてるしね。
貴「さーてと、指持ちとはついてないな。」
五条「代わってやろうか?A。」
貴「誰に言ってんの?」
強靭な呪力と肉体、血が落ちる音。
五条「んじゃ、先に出てるぞ。」
貴「ついでに抹茶フラペチーノよろ〜」
そう言って大きな背伸びをして、五条の背中から目を離した。
さーてと、随分舐められたこと言われたからな。
久々に本気でやらせてもらおうかな。
舐めた面して笑ってやがる呪霊に私はスっと手を伸ばした。
貴「
そう言って小さく圧縮した呪力を放ち、花火のように月が咲いた。私が想像してた、一番美しい術だ。初めて成功した事への喜びと、特級に通用しなかった悔しさが同時に襲った。
「イヒュッ!!」
貴「は…」
目の前が真っ赤になった。
頭からダラダラ流れるのが血だと分かる。
貴「クソ野郎……」
笑ってやがる、ただ取り込んだだけの呪霊じゃない。
術式を会得し始めている。人間を取り込んで噂が大きくなりすぎた。早く始末しないと、もっと厄介な事になる。今の五条はマニュアルだから、原作の五条先生ほど役に立たない。
何枚も壁を突き破って、打ち付ける身体。
貴「あ゙ぁ゙……」
脇腹何本かやった、腕の骨も出てる。
走馬燈ってやつかな、父さんと母さんが見える。
幼稚園の頃、術式について母に教えてもらった記憶だ。
『A、
そういった母の呪力は、どんな青より澄んで見えた。
いやだ、死にたくない。夏油くんを助けないと。
助けろ、私が助からないと、救けられないから。
貴「救け……るんだよ…」
集中させろ、全部の呪力を。
創造しろ、私の術式を、私を。
貴「領域展開 "
真っ白な空間が私たちを包み込んだ。
凄まじい速さで全身が触れる。
全てに触れるうちに、呪霊の身体は朽ちた。
これが私の領域展開か。
貴「じゃあな、クソ野郎。」
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楸(プロフ) - 面白いさん» ありがとうございます!更新が遅くて申し訳ないのですがこれからも頑張ります! (8月16日 0時) (レス) id: 94f21122e4 (このIDを非表示/違反報告)
面白い - 好きです!楽しませてもらいました!更新待ってます🎶 (8月2日 16時) (レス) @page32 id: 692c19161a (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - ぬえさん» ありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです!これからも頑張ります! (7月16日 22時) (レス) id: 21a7d8e238 (このIDを非表示/違反報告)
ぬえ - こういう感じの関係の本当に好きです!!闇堕ち阻止頑張ってほしい、更新待ってます!! (7月13日 15時) (レス) id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楸 | 作成日時:2023年5月28日 0時