【ハイキュー】世界レベルの水泳女子にバレーを叩き込んだ結果→リベロを超えた

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Side山形


『……じゃ、タイムお願いします』

形「おう。任せとけ」

『リコ、若利さんのとこ行きな』

リ「キュー！！」


さっきまでのおふざけモードが何処かへ行き、一瞬で真剣な顔になる瑞貴

目から伝わる覇気に俺も若利も、体が動かせずにいた


『………隼人さん？』

形「あ、あぁ、わりぃ。そんじゃいくぞ」


いつもなら、ここで軽口のひとつくらい叩けるのだが、今はそれができない

簡単なこと。そんなことを言える雰囲気ではなかったからだ

瑞貴の目は、完全に狩人の目だ

水泳という競技は、バレーみたいに点をとったり何かを追いかけたりはしない

それなのに、瑞貴の目は、何かを捕らえんとする捕食者の目


あぁ、俺はこれを見たことがある








若利や工の目だ


点という餌に餓える、猛禽類の目



形「……よーい



ドン！」

((ﾊﾞｼｬｯ


飛沫ひとつたっていない筈なのに、水の中に飛び込んだ瑞貴の体がキラキラと光って見えて、そして一瞬の出来事だった

ーー

形「23.70」

『………よっしゃ来たあああああ！！！！！！


見ました！？見ましたか若利さん！23秒ですよ？？？凄くない？？すごくないですか！？！？』

牛「あ、あぁ。凄く、速かった」

『そうでしょうそうでしょう！！はぁー！！今日はなんていい日なんだ！！！次も絶対いける！いけるぞ私！！よくやった私！！』


………本当にこいつは多重人格か何かなのだろうか

先程の雰囲気とは打って変わって、いつも通り、いや、それ以上のハイテンション


『今すぐ研磨に報告して自慢しよ…………って、あぁ！！！研磨に休んだ理由伝えてない！！どうしよどうしよ！！帰ったら確実に怒られ………………………………









あ…………………もうすでに激おこでいらっしゃる……………』


今度は何かスマホ片手に落胆している

只でさえ大きい図体の瑞貴が、膝を抱えて落ち込んでいる姿を見るのは、なんだか新鮮だ


牛「浜風、どうした」

『イエ……コチラノジジョウデゴザル………』

牛「？」


顔面蒼白、魂が抜けたみたいに真っ白になっている瑞貴

その姿を見るだけで、なんか、もう…………


形「ぷっ……………………あはははははッ！！！！」

『へ？？』

形「おまっ……………幾らなんでも表情変わりすぎっだろ…………！！あーおもしろー！！！」

『ちょ…………なんでそんなに笑うんですか！！表情豊かなのは良いことでしょ？！』

牛「山形、大丈夫か」



白布、お前の好きな人は、めちゃめちゃ面白いな

とりあえず頑張れ

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