【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】On the day when it rains 。Anotherstory。 【裏切り】

。。２。 ページ32

Aを傷付ける奴は誰であろうと赦さない。
此奴はもう、十分過ぎる程傷付いたンだ。この先、そんなことがあってはならない位に。



だが、ちゃんと守れなかった俺の責任でもある。









「やめてくれ、命だけはッ!!ぐあぁっ」









Aを傷付けたのに命乞いか？
全く、情けねェ奴らだ。




子供二人は部下に保護させ、Aに暴力を振るった奴らを殺して往く。Aが受けたものの何倍にもして。









「あはは……ほんと、中也は私が好きだなァ」









呑気なことを云う此奴に少し腹が立った。









「何ほざいてンだ馬鹿野郎!!怪我なんて負いやがって!!」

「……ごめんね。優雨と虹架が怪我するぐらいなら、私が怪我した方がいいと思ってね」

「Aだからいいなんてあるかッ!!」

「だからごめんって。置いていく様なことはもうしないからサ。其れに、云うほど怪我してないし。ね？」

「完治したら覚えとけよ」









おー怖い怖いと笑っているが、殴られた痕が痛々しい。口の端からは血が垂れている。


そっと頬に触れ、其の血を舐めとった。
Aは恥じらい、あかく染まった顔を俯かせた。そんな姿さえ愛おしい。









「悪かったな、直ぐに駆け付けてやれなくて」

「ううん、ちゃんと来てくれたからいいもん。助けてくれてありがとう、矢っ張り中也は私のヒーローだね」









血に塗れ、女神の様な優しい微笑みを浮かべるものだから見蕩れて仕舞った。美しいと、思って仕舞った。









「優雨と虹架は何も無いみたいで安心した」

「そりゃあ、守ったからね！」

「ありがとな、身を挺して守ってくれて」

「んふふ。我が子の為なら何も惜しくないのですよ！」

「だから自己犠牲は駄目だけどな」

「アハハ……」

「まァ説教は後だ。帰るぞ」









Aを姫抱きにして、屋上から飛び降りた。


吃驚した此奴の事だ、後でお小言を云われても仕方無い。



今は唯、はやく家に帰りたい。








．

ニーナ様から、「本気を出して家族を助ける中也」でした！




個人的に中也くんは、怒りつつも冷静に相手を倒すんじゃないのかなあと思いながら書かせて頂きました！




リクエスト有難う御座いました!!┏○┓
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