雨が277粒。 ページ5
寒く冷える冬空に皆の声が響いて消える。
放課後、E組の皆で帰路に着く。全員が居る訳では無い。
専ら受験の話。受験生故仕方無い。
何処の高校に行くのか。
高三の基礎迄教えて貰ったからスキルを目一杯磨く。
自分達は可也無理をする。
そんな会話が耳に入る。
話を訊いている限り、赤羽君は
タイマンの学力で勝負して面白そうな奴は
「…お別れだね、もうすぐ。」
渚の少し哀しそうな声が訊こえた。
お別れ……永遠の別れに成るかもしれないね。
「如何した?」
「えっ?あぁ、ちょっとぼーっとしてました。」
「疲れ溜まってんじゃねェのか。」
「大丈夫ですよ。」
「受験無ェとは云え、忙しいからな。」
中也さんの言葉が訊こえていたのか、そっか。2人は受験しないんだったね、とカエデが云った。
私は、うん、と嗤って返した。
「中学卒業したら、うちの事に専念しないといけないから。」
「どんな事してんの?」
犯罪を犯している。なんて云って、赤羽君の質問に答えられない。
ポートマフィアだと知っているからか、カエデが少し慌てているように見えた。
「色んな事してるよ。」
「大雑把だね〜。」
「本当に色々してるからね。余り把握出来てない事も有るから。」
密輸や組織の鎮圧等々をしていると思う。
慣れてしまった今、能く能く考えると世間に誇れる様な仕事はしていない。犯罪許り。
でも厭では無い。寧ろ、仕事を愉しんでいる。
人を殺すのは気が引ける時が有るけれど、仕事をする度に自分の力が高まっている様に思える。強く成れるのは実に嬉しい。
"強く成って此奴等に制裁を。"
「…そうだね。」
「何だ、名前。今度は独り言か?」
「あはは。そうかもしれませんね。」
触手への返答が声に出ていた。悟られぬよう、之から気を付けないと。
カエデの様に演じ切ろう、時が来る迄。
決して誰にもバレないように、私ひとりで。
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バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時