雨が285粒。 ページ34
「名前や、此れは如何じゃ?お、此方も善いな。」
目の前に有る品々を手に取る姐さん。
今日はバレンタインに向けての購い物をしに来ていた。
姐さんに着物を着せて貰い、髪も結って貰った。
「休みが取れて善かったのう。」
「そうですね。態々有難う御座います、姐さん。」
「気にするでない。私が勝手にした事じゃ。処で、何を作るんじゃ?」
「フォンダンショコラにしようかな、と。……中也さん食べてくれますかね?」
「名前が作るのであろう?食べぬ訳が無い。それに中也も食べると云ったのじゃ、安心せい。」
そうですよね、と自分に云い聞かせるように一言。
だが、色々不安に思う。
「名前、大丈夫じゃよ。」
「姐さん……で、でも、何か不安で…」
「お主の気持ちも判らんでもないが、くよくよしても何も変わらん。全く、こういう事には本当に消極的じゃのう。」
「う。返す言葉が御座いません。」
「まぁ、善い。私はどんな名前でも好きじゃからな。ほれ、さっさと選んで帰るぞ。」
「はい!」
其れから姐さんに
姐さんのお陰で、満足のいく物が購えた。
「姐さん、有難う御座いました!」
店を出て、御礼を告げる。姐さんは、善いんじゃよ、と微笑んだ。
車が停めて有る処迄行こうとしていると、声を掛けられた。
「え、カエデちゃん?」
「やっぱり名前ちゃんだったー!」
「茅野すげぇな。」
後ろに居たのはカエデだけではなかった。E組の面々が其処に居た。
だからカエデの事もちゃん付けで呼んだ。
皆が姐さんに挨拶するも、姐さんは軽く返していた。
「如何して皆が
「休日だし遊びに行こうって事になって。」
「後、行くなら中原ちゃんの家とか探そっかーってなったんだ。」
「あ、そうなんだ。」
皆で遊べるのも数える程しか無いからだろう。
「名前や、ちと待って居れ。」
突然そう云ったかと思うと、姐さんは先程迄居た店に再び這入って行った。
皆も不思議そうな顔で見ていた。
「にしても中原ちゃん、着物とか着るんだね〜。」
「うん、偶に姐さんに着せて貰ってるの。」
「というか、中原は何で此処に?兄貴とは一緒じゃねーのか?」
「中也さんは遣る事有るから。」
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バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時