雨が171粒。 ページ38
「〜〜♪」
鼻歌交じりに街灯に照らされたアスファルトの道を歩く。
歩く度に仕事用の黒いベルトシューズの底が中って音が鳴る。
「今日の任務は楽しみ〜♪」
そんな独り言が辺りに響く。
今日の任務は殺し。中也さんは居らず、私一人。
標的は"藤本財閥"。嗚呼、今は財閥ではないな。潰れてしまったから。
藤本家に関わっている者を殺せとの命だ。
私が藤本を潰して早数日が経っていた。其の間に藤本は退学。財閥の事も有った為、何処か別の場所に之から引っ越すようだ。
今日は其の引っ越しの前日。
「水嶋幹部補佐。」
「あ、はい。」
「此処です。」
部下の一人がと或る豪邸を示した。
此処が藤本の自宅だ。
「無駄に大きい…。」
「何時突撃しましょう。」
「そうですね、……全員居ますか。」
「勿論です。」
私と対話している部下の後ろには五十程の人が。全員、今回の任務に来ている。
私は一つ深呼吸した。
「門を破壊して下さい。」
私の指示に、数人が荒々しく門を破壊した。
「異能力『孤独のアリスの罪と罰』」
と、異能力を発動し乍ら中に入った。私に続いて部下達も。
「アリス、愈々ダネ。」
「待チ草臥レチャッタワ。」
「ごめんね、白兎、チェシャ猫。」
玄関迄続く道を銃を構えた男達を引き連れて歩く。
玄関の扉を先程ふ部下達の様に荒々しく開け、
「突撃!!」
そう叫んだ。そして、この家に居る者は全員殺せ!但し、藤本寧々は殺すな!、と付け足した。
部下達は家の中を駆けていく。
扉を開ける音、銃の発砲音、誰かの断末魔の叫び。
辺りは何時の間にか、血の海も同然だった。
気にする風も無く、階段を上がる。私が目指すのは藤本寧々の部屋。
彼奴だけは私が殺す。
藤本の部屋迄の廊下には人だったものが転がっていた。
可哀想に。
関係の無い者を殺すのは気が引けるが、首領の命だから仕方無い。
藤本の部屋迄着き、ドアノブを捻ろうとした。だが其れは、部下に拠って止められた。
「何か?」
「其処には居ません。両親共々、捕らえて居ります。」
「私、そんな事云いました?」
「首領からの命令です。藤本一家は水嶋幹部補佐が殺せ、との。」
判りました、と答えて、一家を捕らえている処迄部下に案内して貰った。
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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時